ロバート・ワイズ

ロバート・ワイズの映画人生

ロバート・ワイズ（Robert Wise、1914年9月10日 - 2005年9月14日）は、アメリカ映画界において非常に影響力のある監督およびプロデューサーです。彼の本名はRobert Earl Wiseで、インディアナ州ウィンチェスターで生まれました。彼は映画業界におけるキャリアをRKO社で音響効果技師としてスタートさせ、映画制作の現場で多くのスキルを身につけました。

彼のキャリアは1941年に公開された映画『市民ケーン』での編集作業によって大きな注目を集めます。この映画はオーソン・ウェルズが監督し、ワイズは後にアカデミー編集賞にノミネートされました。1944年には自身の監督デビュー作である『キャット・ピープルの呪い』を発表し、これが後にカルト的な人気を集める作品となりました。

ワイズは初期の作品で、B級映画の領域においても手堅い技術と意欲的なアイデアをもって挑む姿勢を見せており、1949年のボクシング映画『罠』では、映画の上映時間と物語の時間を同時に進行させる構成は観客に強い印象を与えました。

1950年代には、ミュージカルやサスペンス、SF作品にも取り組みました。「地球の静止する日」や、スーザン・ヘイワードがアカデミー主演女優賞を受賞した「私は死にたくない」など、多くのジャンルで作品を成功させ、自らもアカデミー監督賞にノミネートされることになります。

1961年、ワイズは『ウエスト・サイド物語』の監督・制作を手掛け、この作品でアカデミー監督賞を受賞しました。その後も1965年には『サウンド・オブ・ミュージック』で再び受賞するなど、その才能が高く評価されました。ミュージカルの分野での成功だけでなく、1970年代には『アンドロメダ…』や『ヒンデンブルグ』など、多様なジャンルの作品を世に送り出しました。

彼のキャリアは1989年に公開された『ルーフ・トップ』で一区切りを迎えますが、それまでにSFやホラーからミュージカル、史劇、シリアスなドラマ作品など幅広く手がけたことは、彼が映画界の巨匠としての地位を築く要因となりました。晩年も彼は映画制作に情熱を注ぎ、作品のDVD化にも関与しました。

また、ワイズは全米映画監督ギルドや映画芸術科学アカデミーの会長を務め、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームに名を刻むなど、映画界の発展に貢献しました。彼は2005年9月14日に心不全で逝去しましたが、91歳の誕生日の数日後のことでありました。彼の遺した作品は、今なお多くの人々に愛され続けています。

主な作品

• - 『キャット・ピープルの呪い』
• - 『地球の静止する日』
• - 『ウエスト・サイド物語』
• - 『サウンド・オブ・ミュージック』
• - 『スタートレック』（劇場版第1作）

ロバート・ワイズは、映画監督としての多彩な才能を持ち、多くの名作を世に送り出しました。彼の作品は今でも映画ファンに影響を与え続けており、その功績は色褪せることがありません。

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