ロベルト・コヴァチ

ロベルト・コヴァチ：鉄壁DFから指導者へ

ロベルト・コヴァチ（Robert Kovač, 1974年4月6日 - ）は、ドイツ・西ベルリン出身の元クロアチア代表サッカー選手であり、現在はサッカー指導者として活躍しています。現役時代のポジションはDF、主にセンターバックとして、その強固な守備でチームを支えました。

生い立ちとクラブキャリア

クロアチア移民の二世として西ベルリンで生まれたコヴァチは、幼少期をドイツで過ごし、1995年に2部の1.FCニュルンベルクでプロデビュー。その才能を開花させ、1996年に名門バイエル・レヴァークーゼンへと移籍し、注目を集めます。

2001年には、ドイツの強豪バイエルン・ミュンヘンに加入。当初は期待されたほどの活躍を見せられませんでしたが、徐々にその実力を発揮。GKオリバー・カーンらと共に、バイエルンの鉄壁の守備陣を形成し、チームの黄金期を支えました。バイエルンでは、ブンデスリーガ優勝2回、DFBポカール優勝1回など、数々のタイトルを獲得。

2005年からはセリエAのユヴェントスFC、2007年にはブンデスリーガのボルシア・ドルトムントへ移籍。しかし、ドルトムントでは戦力外となる時期も経験しました。2009年1月、コヴァチは子供の頃から応援していたという故郷の強豪、NKディナモ・ザグレブへ移籍。この移籍の際、移籍金の一部を自ら肩代わりしたというエピソードも残っています。

ディナモ・ザグレブでは、ライバルであるハイドゥク・スプリトとの試合でリーグデビューを果たし、2010年に現役引退を発表しました。

クロアチア代表としての活躍

1999年4月28日のイタリアとの親善試合でクロアチア代表に初招集され、代表デビューを飾ります。EURO2008では、センターバックとしてクロアチア代表のベスト8進出に大きく貢献。第二の故郷であるドイツとの対戦では勝利を収めました。2008年9月6日のカザフスタン戦では、代表初ゴールを記録しています。

指導者としてのキャリア

現役引退後は、兄であるニコ・コヴァチのアシスタントコーチとして指導者の道を歩み始めました。兄弟で協力し、新たなキャリアを築いています。

所属クラブ

ヘルタ・ツェーレンドルフ (1991-1995)
1.FCニュルンベルク (1995-1996)
バイエル・レヴァークーゼン (1996-2001)
バイエルン・ミュンヘン (2001-2005)
ユヴェントスFC (2005-2007)
ボルシア・ドルトムント (2007-2009.1)
NKディナモ・ザグレブ (2009.1-2010)

代表歴

2002 FIFAワールドカップ
2006 FIFAワールドカップ

国際Aマッチ 84試合 0得点 (1999年-2009年)

タイトル

バイエルン・ミュンヘン

ブンデスリーガ：2回 (2002-03, 2004-05)
DFBポカール：2回 (2002-03, 2004-05)
DFBリーガポカール：1回 (2004)
インターコンチネンタルカップ：1回 (2001)

ユヴェントスFC

セリエB：1回 (2006-07)

NKディナモ・ザグレブ

プルヴァHNL：1回 (2008-09)
フルヴァツキ・ノゴメトニ・クプ：1回 (2008-09)



ロベルト・コヴァチは、選手としてだけでなく、指導者としても今後の活躍が期待される人物です。

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