ロボカイ

ロボカイ (Robo-Ky)

ロボカイは、2D対戦型格闘ゲーム「GUILTY GEARシリーズ」に登場する人型ロボットです。オリジナルキャラクターであるカイ=キスクのデータを元に、とある組織の科学者によって作られました。声優はシリーズによって異なり、草尾毅、寺田完、井上巧、千葉繁が担当しています。

概要

ロボカイは、カイ=キスクを模して作られたロボットですが、性格は大きく異なります。カイとは正反対で、自尊心が高く、わがままで、選民思想や優生主義的な言動を示すこともあります。また、女性好きで、好みのタイプの女性を見つけるとすぐに口説こうとします。しかし、ロボットでありながら愛嬌があり、人間臭く憎めないキャラクターです。

一人称はゲームによって異なり、「我ガ輩」「吾輩」「ワシ（儂）」などを使用します。

ロボカイの身体には、様々な武器や兵器が搭載されており、通常攻撃や必殺技にはそれらを用いたものが多くなっています。ミサイルを飛ばしたり、ハンマーを振り回したり、目からビームを出すなど、人外そのものを強調した格闘スタイルは、オリジナルであるカイとは似ても似つきません。

ロボカイ自身は、自分の方がカイよりも優れていると思い込んでおり、カイと同列に見られることを嫌っています。いつかはカイに勝ちたいと思っていますが、実力は遠く及びません。一方、カイは、ロボカイと間違われることが多く、彼の蛮行による冤罪をかけられることもあります。そのため、カイはロボカイを「不愉快な機械人形」として嫌っています。

ロボカイのセリフは、モデルとなっているカイと対照的です。例えば、カイが「いい試合にしましょう」と言うと、ロボカイは「いい試合になるわけがない」と言います。そのため、「パロディの塊」と呼ばれることもあります。

動力源はヘラクレスオオカブトで、独立するためにミカンを集めているという設定があります。ボディは分離式で、登場時には各部パーツが上空から降りてきて組み上がります。勝利ポーズの際は、全身がバラバラになって上空へ移動します。

ドラマCDでは、ロボカイ2を友と認識しており、彼との約束である広大なミカン畑を作るために便利屋を営んでいます。XrdRでは、ボディを失い、首から下はただの箱になっています。Xedrev2では、「他人の夢を笑ってはいけない」という哲学を持っていることが明かされました。Xedrev2のアフターストーリーでは、ヴェノムと共にパン屋を経営しています。

ストーリー

ロボカイは、GUILTY GEARシリーズの各作品で様々なストーリーに関わっています。

GUILTY GEAR X: 終戦管理局の命を受け、オリジナルであるカイに接触を図りますが、戦闘能力の差が大きく、全く相手にされません。
GUILTY GEAR XX: 終戦管理局はロボカイを改良し、量産化に成功します。量産機の一群はK-シリーズと名付けられ、各地で暴れ回りますが、ロボカイが好き勝手に動いたために、十分な成果を得ることはできませんでした。
GUILTY GEAR XX Λ CORE PLUS: 終戦管理局は、ロボカイに再びデータ収集と捕獲を命じますが、ロボカイはまたも暴走と迷走を重ねます。その後、戦力外通告を受け、K-シリーズ共々処分されそうになります。
GUILTY GEAR Xrd: 終戦管理局から脱走し、イリュリア連王国の下町で便利屋として暮らしていたところ、ヴェノムに依頼を受けて共に行動を始めます。

ゲーム中の性能

ロボカイは、シリーズを通して、トリッキーな性能を持つキャラクターとして位置づけられています。

GGX～XX

通常技はカイとほぼ同じですが、使える必殺技が異なります。

＃RELOAD～

テンションゲージではなく、固有の電力ゲージを持っています。電力ゲージがないと苦しい戦いを強いられますが、ゲージが溜まりさえすれば、立ち回り、連続技共に大幅に伸びます。連続技の難易度は高めです。

『#RELOAD』では非常に高い性能を誇り猛威を振るいましたが、『SLASH』では大幅に弱体化されました。

専用システム：電力ゲージ・熱量ゲージ

電力ゲージ: 特殊なテンションゲージで、特定の必殺技を出す、当てることで増加します。ゲージの量によって必殺技の性能が上昇し、必殺技を出すと少しずつ減少します。
熱量ゲージ: 特定の通常技に温度の上昇度が設定されており、温度が上がり過ぎると熱暴走して自分がダメージを受けます。特定の特殊動作やダッシュをすることで温度を下げることが可能です。『ΛC』では温度が一定値まで上昇すると通常技の威力が上がるなどの効果を得られます。

ロボカイII(Robo-Ky II)

『GUILTY GEAR ISUKA』にのみ登場する、ロボカイの量産型です。赤いボディが特徴で、ロボカイよりも尊大な性格をしています。RKIIファクトリーモードで基本性能を強化したり、チップを装備することで他キャラクターの必殺技や特殊技を使用したりできます。

その他

ロボカイは、そのユニークなキャラクター性とトリッキーな性能から、多くのプレイヤーに愛されています。石渡太輔は「人気の高い美形キャラであるカイを貶めるというコンセプトで作られた」と語っています。

初出は『GGX（DC版）』ですが、この時は「暴走カイ」のような意味合いで扱われておりロボカイという定義はありませんでした。明確にロボ化したのは家庭版『GGX plus（PS版）』のストーリーモードからです。

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