ロボコップ プライム・ディレクティヴ

ロボコップ プライム・ディレクティヴ (ROBOCOP PRIME DIRECTIVE)

『ロボコップ プライム・ディレクティヴ』は、2001年にカナダで製作された2度目のテレビシリーズです。全4話で構成され、各話90分。カナダのケーブルテレビ局スペースで2001年1月に放送されました。同年7月にはアメリカでも放送されています。

作品解説

物語の舞台は、劇場映画第1作『ロボコップ』から10年後のデルタシティ（旧デトロイト）。巨大企業オムニ社が街を統治しているという設定は共通していますが、劇場映画第2作、第3作、そして1994年のテレビシリーズとは異なる世界観が展開されます。

劇場映画第1作でアレックス・マーフィーの相棒だったアン・ルイス巡査は登場しません。脚本を担当したジョセフ・オブライエンは、彼女のその後については視聴者の想像に委ねるとコメントしています。1994年のテレビシリーズでロボコップを演じたリチャード・エデンにも出演交渉が行われましたが、実現には至りませんでした。

本作の敵役として登場するのが、ロボコップと同型のロボケーブルです。メタリックブラックのボディにハーフミラーのゴーグルを装着し、生前のジョン・ケーブルが得意とした二丁拳銃のスタイルを受け継ぎ、オート9を両足に装備しています。

1994年のテレビシリーズに比べて、暴力的な描写が増加。銃撃戦の火花や爆発などの演出には、従来の火薬に加え、CGエフェクトが多用されています。過去のロボコップの活躍シーンには、1994年のテレビシリーズの映像が流用されています。

ストーリー

オムニ社に統治された未来都市デルタシティ。ロボコップが誕生してから10年が経過し、「地球で最も安全な街」と呼ばれるようになりました。しかし、ロボコップことアレックス・マーフィーは、自身の存在意義を見失いつつありました。そんな中、彼の息子ジェームズがオムニ社の役員に抜擢されますが、マーフィーは自分が父親であることを伝えられずにいました。

そこへ、ハイテク装備で武装した殺人鬼ボーンマシンが出現。デルタシティの警備組織の新司令官として、マーフィーの元相棒ジョン・ケーブルが着任します。マーフィーとジョンは協力してボーンマシンの捜査に当たりますが、ボーンマシンに捕らわれたジョンは、マーフィーの手によって射殺されてしまいます。

実は、ボーンマシンの黒幕はジョンの元妻であり、オムニ社の支配を目論むサラ・ケーブルでした。サラは死亡したジョンをロボコップに改造し、新たな脅威として利用しようとします。

主要登場人物

ロボコップ（アレックス・マーフィー）
殉職した警官の身体をサイボーグ化して誕生した警官ロボット。誕生から10年が経過し、OCPのアフターケアも滞りがち。交換パーツの入手も困難になっています。

ジェームズ・マーフィー
アレックス・マーフィーの息子。アレックスの死後、施設で育ち、サラに才能を見出されてOCPに入社。若くして重役に出世しますが、OCP流のやり方に染まり、利益のためには手段を選ばなくなっています。

ジョン・T・ケーブル
デルタシティの新司令官。マーフィーとは過去にコンビを組んだことがありましたが、ロボコップがマーフィーであることは知りませんでした。二丁拳銃の使い手。サラ・ケーブルは元妻。

ロボケーブル
サラの策略によって命を落としたジョンが、OCPの最新技術でサイボーグ化された「ロボコップ2号」。外見はロボコップと同型ですが、メタリックブラックのボディとハーフミラーのゴーグルが特徴です。複数の標的を同時に捉え、相手の動きを予測して攻撃することができます。生前のジョンのスタイルを受け継ぎ、両足にオート9を装備。

サラ・ケーブル
OCPの重役幹部。ジョンの元妻。野心家で、ジェームズを利用してロボコップの抹殺を企てます。地下組織「トラスト」を組織し、会社を乗っ取ろうと画策。

ダミアン・ロウ
OCPの幹部。人工頭脳「SAINT」システムを利用して街の利権を掌握しようと企む。表面的には友好的だが、敵意を秘めた男。

エドウィン・ホブリー
「SAINT」システムの開発者。ダミアンに利用され、不満を抱えながら研究を続けています。

ケイディック
元ロボコップ計画の科学者。最強のウイルス「リージョン」を開発し、世界を混乱に陥れようとします。

アン
ケイディックの元妻。レジスタンスチームを率い、ケイディックの陰謀を阻止しようとします。

ボーン・マシン
デルタシティに出没する謎の怪人。その正体は、マーフィーとも面識のある元警官ビクスラー。

フロスト博士
現ロボコップのメンテナンス管理者。ロボコップの良き理解者。

キャスト

ロボコップ（アレックス・マーフィー）：ペイジ・フレッチャー（谷昌樹）
ジェームズ・マーフィー：アンソニー・レムケ（星野貴紀）
ロボケーブル（ジョン・T・ケーブル）：モーリス・ディーン・ウェント（中田和宏）
サラ・ケーブル：マリア・デル・マーレ
ケイディック：ジェレイント・ウィン＝ディヴィース
アン：レスリー・ホープ（岡田佐知恵）
ダミアン・ロウ：ケビン・ジュビンウィル（大塚智則）
エドウィン・ホブリー：デヴィッド・フレイザー（後藤敦）

スタッフ

原作：エド・ニューマイヤー、マイケル・マイナー
監督・製作：ジュリアン・グラント
脚本：ブラッド・アブラハム、ジョセフ・オブライエン
* 製作総指揮：ジェイ・ファイヤーストーン、アダム・ハイト

映像メディア

ジェネオンからDVDがリリースされています。

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