ロボット便座

ロボット便座とは

ロボット便座は、排泄後に人の手で行っていた拭き取り作業を自動化する装置です。「お尻拭きロボット」や「臀部拭き取り装置」とも呼ばれます。多くの場合、ウォシュレットと組み合わせて使用され、ウォシュレットで洗浄された後の水分などを、トイレットペーパーを取り付けたアームが拭き取るという仕組みを持っています。

ロボット便座の種類

ロボット便座には、主に以下のタイプがあります。

1. 便座昇降タイプ
便座昇降装置を利用し、便座を上昇させます。上昇した便座の下から、トイレットペーパーを取り付けたアームが露出し、お尻を拭き取ります。

2. 補高部タイプ
便器と便座の上に、便座をかさ上げする補高部を設けます。補高部に設けられた隙間から、トイレットペーパーを取り付けたアームが露出し、お尻を拭き取ります。

3. 別給紙タイプ
株式会社岡田製作所が開発したロボット便座です。紙を載せたガイドが便座の下の片側から露出し、アームが便座の下の別側から露出し、紙を押し上げて水滴を拭き取ります。アームと給紙を分離した点が特徴です。

4. その他のロボット便座
株式会社日本アシストが開発したロボット便座βは、補高部を取り除いた構成となっています。

ロボット便座のニーズ

株式会社岡田製作所のアンケート結果によると、介護を受けている人の3割以上が自分でお尻を拭けない状況にあります。介護現場において、お尻を拭き取るロボットに対する一定のニーズが存在すると考えられます。

特許情報

株式会社岡田製作所（大阪府豊中市）が、広範囲に特許権を取得しています。

特許第4641313号
特許第5065467号
特許第4195076号
特許第5653148号
特許第5653544号
特許第5863080号
特許第5863081号
特許第5863082号
特許第5918918号
特許第5528961号
特許第5738624号
特許第5864695号
特許第5709177号

特許権侵害訴訟

ロボット便座に関する特許権侵害訴訟がありましたが、株式会社岡田製作所が勝訴しています。ただし、関連する特許は2020～2021年にかけて特許料未納により全て抹消されています。

主な開発会社

株式会社岡田製作所（大阪府豊中市）
「楽々きれっと」の商品名で、ロボット便座の開発に注力しています。

株式会社日本アシスト（大阪府大阪市）
「ロボット便座β」の商品名で、市場参入を試みています。

吉村學デザイン事務所（大阪府吹田市）
公益財団法人テクノエイド協会の支援を受け、ロボット便座の開発に取り組んでいます。

関連リンク

便所
便座
* ウォシュレット

もう一度検索