ロボニー・ガブリエル

ロボニー・ガブリエル（R'Bonney Nola Walker Gabriel, 1994年 3月20日 - ）は、アメリカ合衆国出身のモデルであり、ファッションデザイナーとしても活動しています。彼女はミス・ユニバース2022世界大会で優勝したことで世界的に知られています。これは米国代表としては9人目の戴冠であり、国別の優勝回数では最多タイ記録に並びます。さらに、28歳11か月での優勝は、ミス・ユニバースの歴史において最年長の記録を更新しました。

経歴

ロボニーは1994年 3月20日、テキサス州サンアントニオで誕生しました。彼女の父レミヒオ・ボンソン・“ボン”・ガブリエル氏はメトロマニラの出身で、19歳でワシントン州に移住したフィリピン系アメリカ人です。母ダナ・ウォーカー・ガブリエル氏はテキサス州ボーモントで育ちました。ロボニーは4人兄弟姉妹の末っ子として育ちました。

幼少期をテキサス州ヒューストンで過ごし、高校時代にはバレーボール選手としても活躍しました。2018年にはノース・テキサス大学でファッションおよびアパレルデザインの学士号を取得し卒業。卒業後はニューヨークに移り、デザイナーのNicole Miller氏のもとでインターンシップを経験しました。また、非営利団体では、再生資源を活用したファッション制作にも携わるなど、サステナブルなデザインにも関心を持っています。現在は自身のデザイン会社R'Bonney Nolaを立ち上げ、活動の幅を広げています。

ミスコンテストへの挑戦

彼女のミスコンテストキャリアは、2020年にMiss Kemah USA地区大会に出場し、Top5に進出したことから始まりました。翌2021年にはミス・テキサスUSA大会で準優勝を獲得。そして2022年7月、再びミス・テキサスUSAに挑戦し、見事優勝を果たしました。これにより、アジア系として初めてテキサス州代表としてミスUSAへの出場権を得ました。この大会では、テキサス州のシンボルであるブルーボンネットに触発された衣装を着用し、民族衣装部門で最優秀賞を受賞しています。

2022年10月、ネバダ州で開催された第71回ミスUSA大会に出場し、優勝を果たしました。これはフィリピン系アメリカ人として初めてのミスUSA誕生となりました。

ミスUSA優勝後の疑惑

ロボニー氏のミスUSA優勝直後、大会が不正に操作された出来レースだったのではないか、という疑惑が持ち上がりました。優勝発表の際、多くの出場者が彼女を祝福せずステージを去る様子がみられたことも疑惑を深める要因となりました。疑惑の主な内容は、彼女がミス・テキサスUSAに選ばれた直後にリゾート施設Nizuc Resort and Spaを訪問し、プロモーション撮影を行ったこと、そしてその素材がミスUSA決勝後すぐに公開されたことは、リゾート側からの便宜供与を示唆するのではないかという点でした。

これに対し、ロボニー本人はメディアのインタビューに応じ、自身が関わる大会は常に公正であるべきだと述べ、疑惑を強く否定しました。カンクンへの渡航も自費であったと釈明しています。

ミス・ユニバース優勝

2023年1月14日、ルイジアナ州ニューオーリンズで開催された第71回ミス・ユニバース世界大会（ミス・ユニバース2022）に出場し、見事グランプリに輝きました。米国代表としては2012年のオリビア・カルポ氏以来、10年ぶり9人目の優勝となります。大会規定により、ミスUSAがミス・ユニバースも制した場合、ミスUSAのタイトルは準ミスUSAに繰り上げられることになっていたため、準優勝だったモーガン・ロマーノ氏が新たにミスUSAに就任しました。

ロボニー・ガブリエル氏は、モデル、ファッションデザイナー、そしてミス・ユニバースとして、多岐にわたる活動を通じて影響力を行使しています。特に最年長記録を塗り替えての戴冠は、エイジレスな美と可能性を示すものとして注目を集めました。

もう一度検索