ロムロ・サンチェス

ロムロ・サンチェスのキャリア

ロムロ・イグナシオ・サンチェス・オビエド（Rómulo Ignacio Sánchez Oviedo）は、1984年4月28日にベネズエラで生まれた元プロ野球選手で、主に投手として活躍しました。右投右打の選手で、台湾での登録名は「桑契斯」として親しまれました。彼の野球人生は数々の移り変わりを経て、多国籍の舞台での経験に満ちています。

プロ入りと初期のキャリア

サンチェスは2002年3月にロサンゼルス・ドジャースと契約を結び、プロとしてのキャリアをスタートさせました。デビューシーズンはルーキークラスのドミニカン・サマーリーグでプレーし、その後も同リーグでの経験を重ねましたが、2004年3月にドジャースから解雇されてしまいます。

その後、2004年5月にピッツバーグ・パイレーツと契約し、母国のリーグでプレー。2005年にはルーキーリーグからAA級へ昇格し、2006年にはさらに多くの試合に出場しました。2007年にはメジャー昇格を果たし、ヒューストン・アストロズ戦でメジャーデビューを行いました。この年での成績は、16試合に登板し1勝2ホールドでした。

ヤンキース時代

2009年5月にはニューヨーク・ヤンキースに移籍し、2010年にはメジャーで2試合登板しました。特に5月9日のボストン・レッドソックス戦ではシーズン最速となる98mph（約158km/h）を記録し、注目を集めました。その後はAAA級での試合が多く、14試合の先発を含む31試合で10勝8敗、防御率3.97という成績を収めました。

日本プロ野球とその後

2011年4月には東北楽天ゴールデンイーグルスと契約し、日本の舞台での活躍が期待されましたが、安定した成績を残すことはできず、そのシーズン後に自由契約となりました。

その後はタンパベイ・レイズの傘下でプレーし、2012年8月には解雇されます。その後、2013年にはメキシカンリーグのタバスコ・キャトルメンに所属し、同年のWBCではベネズエラ代表として選出されました。

海外での挑戦

2013年の12月にはロサンゼルス・ドジャースとマイナー契約を結びましたが、2014年には自由契約となります。その後、台湾の中信兄弟に入団し、11試合に登板し、防御率2.00という結果を残しますが、2015年にはイタリアンベースボールリーグのT&Aサンマリノと契約したものの、再び不振に悩まされて解雇されました。

引退までの道のり

その後は数年間無所属で過ごしながらも、母国ベネズエラのウィンターリーグに参加し続け、2021-2022シーズンを最後に現役を引退しました。サンチェスは、ストレートの平均球速94mph、最速99mphを誇り、スライダーやカーブ、チェンジアップを駆使する多才な投手でしたが、制球力に課題を残していました。

総括

ロムロ・サンチェスは、ベネズエラ出身の才能豊かな投手として多くの国でプレーし、さまざまな経験を積んできました。彼のキャリアは多くのファンに愛され、多様なプレースタイルを持つ選手として記憶され続けることでしょう。

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