ロングヴィル子爵

ロングヴィル子爵について

ロングヴィル子爵は、イギリスの貴族爵位であり、イングランド貴族とアイルランド貴族の2つの系統が存在しました。しかし、いずれの系統も子孫が途絶え、現在は廃絶しています。

イングランド貴族としてのロングヴィル子爵

1690年、第15代ルシンのグレイ男爵ヘンリー・イェルヴァートンは、名誉革命での功績が認められ、ウィリアム3世によってイングランド貴族としてド・ロングヴィル子爵に叙されました。ただし、叙爵の特許状には「ド・ロングヴィル子爵」と記載されていたものの、貴族院では「ロングヴィル子爵」として扱われ、2代目の子爵も同様に「ロングヴィル子爵」として爵位を継承しました。

2代子爵タルボット・イェルヴァートンはホイッグ党に所属し、ジョージ1世の即位後、1717年にグレートブリテン貴族であるサセックス伯爵に叙されました。その後、爵位は息子たちに引き継がれましたが、3代伯爵ヘンリー・イェルヴァートンの死去に伴い、ルシンのグレイ男爵以外の爵位は全て廃絶しました。

アイルランド貴族としてのロングヴィル子爵

1795年、コーク県出身の政治家リチャード・ロングフィールドは、ロングヴィル男爵に叙され、その後1800年にはロングヴィル子爵に叙されました。彼はアイルランド貴族代表議員も務めましたが、残念ながら息子を授かることができず、彼の死後、爵位は一代で廃絶しました。彼の遺産は、叔父ジョンの息子であるマウンティフォート・ロングフィールドが相続しました。

ロングヴィル子爵の系譜

ロングヴィル子爵（1690年叙爵）

初代ロングヴィル子爵：ヘンリー・イェルヴァートン (1664頃 – 1704)
第2代ロングヴィル子爵：タルボット・イェルヴァートン (1690 – 1731) - 1717年にサセックス伯爵に叙爵。
以降はサセックス伯爵を参照

ロングヴィル子爵（1800年叙爵）

初代ロングヴィル子爵：リチャード・ロングフィールド (1734 – 1811)

参考文献

Cokayne, George Edward; Doubleday, Herbert Arthur; Warrand, Duncan; Howard de Walden, Thomas, eds. (1926). The Complete Peerage, or a history of the House of Lords and all its members from the earliest times (Gordon to Hustpierpoint) (英語). Vol. 6 (2nd ed.). London: The St. Catherine Press. pp. 162–163.
Cokayne, George Edward; Doubleday, Herbert Arthur, eds. (1932). The Complete Peerage, or a history of the House of Lords and all its members from the earliest times (Lindley to Moate) (英語). Vol. 8 (2nd ed.). London: The St. Catherine Press. p. 129.
* Cokayne, George Edward; White, Geoffrey H., eds. (1953). The Complete Peerage, or a history of the House of Lords and all its members from the earliest times (Skelmersdale to Towton) (英語). Vol. 12.1 (2nd ed.). London: The St. Catherine Press. pp. 533–535.

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