ロースター (MLB)

メジャーリーグベースボールにおけるロースター

メジャーリーグベースボール（MLB）での「ロースター」とは、試合に出場する選手の登録枠を指します。特に、26人枠と40人枠の二つのカテゴリーが存在し、選手の出場資格を決定する重要な要素です。

ロースターの種類

26人枠

26人枠は、レギュラーシーズンの開幕から8月31日まで、及びポストシーズン中に試合に出場する権利を持つ選手のグループです。この枠は、各試合ごとに適宜選手を選び出さなければならず、チームは戦略的に選手起用を考慮する必要があります。

40人枠

40人枠は、各球団が直接管理する選手の登録枠であり、「拡大ロースター」とも呼ばれます。26人枠に登録された選手は必ずこの40人枠に含まれ、ポストシーズンに参加するためには、8月31日までにこの枠に名を連ねていることが求められます。選手が新たに40人枠に加わる場合は、他の選手をDFA（Designated For Assignment）または負傷者リストに登録して枠を空けないといけません。

選手の区分

2020年シーズンから施行されたルールでは、アクティブ・ロースターに登録される選手は「投手」「野手」「二刀流選手」のいずれかに区分されることが求められます。これにより各選手の役割が明確になり、チーム戦略の構造が一層整理されます。

二刀流選手

特に注目すべきは「二刀流選手」であり、投手と野手の両方の役割を兼ねる選手です。彼らは、特定の条件を満たすことでこの区分に認定され、自らのパフォーマンスに応じて投手または野手として自由に出場できます。MLBでは、その代表格として大谷翔平選手がいます。この二刀流選手の区分は「大谷翔平ルール」として認識されることもあります。

サービスタイム

選手がアクティブ・ロースターに登録された日数を「サービスタイム」と呼びます。これにより、選手のキャリアにおける契約権やトレード可能性が影響を受けます。特に、MLS（Major League Service）ポイントは選手がチーム内での権利を拡大するために重要です。サービスタイムの獲得は、選手の将来の契約交渉や移籍市場での立場に大きな影響を与えます。

特別規定

近年の変更点も目を引きます。2020年からの新型コロナウイルスの影響を受けて、ロースターに関する規定が一時的に大幅に改正されたこともあります。アクティブ・ロースターの人数を特定期間に拡大したり、従来の負傷者リストを短縮したりといった措置が講じられました。

選手の出場停止リスト

ロースター内の選手が様々な理由で試合に出場できなくなった場合、負傷者リストや忌引リストなど、特定のリストに登録されることで一時的に出場メンバーから外れることが可能です。これによりチームは他の選手をアクティブ・ロースターに追加できる余地が生まれ、戦力を維持しやすくなります。

このように、MLBにおけるロースターは、選手の活動やチームの戦略に多大な影響を与える重要な要素であり、選手管理の複雑なルールによってその枠が規定されています。

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