ロースター (MLB)

メジャーリーグベースボールのロースター制度

メジャーリーグベースボール（MLB）におけるロースターとは、各チームが公式戦に出場が許可されている選手の登録枠を指します。このシステムは、チーム運営や選手管理において重要な役割を果たしており、主に「26人枠」と「40人枠」の2種類に分類されます。近年は「ロスター」という表記も一般的ですが、元々の発音に近い形でも扱われています。

ロースターの概要

「ロースター」という言葉が使われる時、通常は試合に出場できない選手が含まれています。具体的には、負傷者リストや育児休暇リスト、忌引きリストに登録されている選手もその中に含まれます。そのため、実際にプレーできる選手の数は「アクティブ・ロースター」として別に管理されます。特に近年は、選手の管理がより厳格で詳細化されてきています。

近年のロースター変更点

2402年以降、MLBはロースター制度を大幅に見直しました。続いて、主な変更点を確認していきましょう。
1. 2020年シーズンから、25人枠が26人枠に拡大されました。
2. セプテンバー・コールアップ期間中のアクティブ・ロースターの人数が、最大40人から28人に減少しました。
3. 投手、野手、二刀流選手がアクティブ・ロースター内で明確に区分されるようになりました。これにより、チームの戦略に合わせた選手起用が可能になっています。

26人枠と40人枠

「26人枠」は、レギュラーシーズンが始まってからポストシーズンまでの期間中に試合に出場できる選手の数を示します。この枠は試合ごとに調整可能で、チームの状況に応じて選手が選出されます。一方、「40人枠」は、メジャーリーグが直接管理する選手を含みます。ここに登録されている選手は、全員がメジャー契約を結んでおり、ポストシーズンに出場するための要件が整っています。このため、選手の昇降格の際には、どの枠に登録されているかに注目する必要があります。

セプテンバー・コールアップ

9月に行われる「セプテンバー・コールアップ」では、通常アクティブ・ロースターの人数が28人に増えます。これにより、プレイオフに向けた戦略的な選手起用が可能になり、チームはより多くの選手を試合に使うことができます。ただし、マイナー契約選手がこの枠に入るには、まず40人枠に登録される必要があるため、中々機会を得られない選手もいます。

選手の区分と役割

各選手は、シーズンが始まる前に、投手、野手、または二刀流選手として区分される必要があります。これにより、チームは特定の戦略に基づき選手を配置しやすくなります。

• - 投手（Pitcher）：アクティブ・ロースターに最大13名まで登録可能で、野手としての出場にも制限がありません。
• - 野手（Position Player）：特定の条件でのみ投手として登板できます。
• - 二刀流選手（Two-Way Player）：一定の条件を満たすことで、両役割を果たすことができる特殊な選手です。

サービスタイムとマイナー・オプション

選手がMLBチームのアクティブ・ロースターにどれだけの期間登録されていたかを示す「サービスタイム」は、選手のキャリアにおいて重要な指標となります。特に、5シーズン以上在籍することで選手はマイナー降格に対する拒否権を取得します。また、適切にマイナー・オプションを運用することで選手の昇降格を管理できます。

各種リストの意義

選手が試合に出られない理由により、彼らをリストに登録することで代替選手を利用できるようになります。負傷者リストや忌引きリストなど、特定の理由で出場できない選手が登録されるこれらのリストは、チーム運営において大変重要です。選手個々の状況を考慮しつつ、チームは最適な判断を下していくことが要求されます。また、2020年からはコロナ感染対策のために特別規定が設けられるなど、流動的な環境下でもスムーズな運営が求められています。

このように、MLBにおけるロースター制度は複雑ですが、戦略的な選手配置やチームの運営に大きく寄与しています。これを理解することで、観戦や選手のパフォーマンス評価もより深いものとなるでしょう。

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