ロード・ゼッド

ロード・ゼッド：悪の帝王の全貌

ロード・ゼッドは、アメリカの特撮ドラマ「パワーレンジャー」シリーズに登場する、強大な魔力を持つ悪の帝王です。その初登場は『パワーレンジャー』シーズン2の第1話で、それ以降、様々なシリーズや映画に登場し、パワーレンジャーたちを苦しめてきました。日本版のスーパー戦隊シリーズには登場しない、オリジナルキャラクターです。

容姿と人物像

ロード・ゼッドは、銀と赤が混ざり合った、まるで人体標本のような不気味な姿をしています。一人称は「我輩」で、その性格は非常に短気で、融通が利きません。部下の意見を聞き入れず、作戦が失敗すると、責任を部下に押し付けて怒鳴り散らすなど、非常に気難しい一面を持っています。また、人間、特にパワーレンジャーに敗北することを何よりも嫌います。しかし、その一方で、相手の心を狙った心理作戦を得意とするなど、狡猾な一面も持ち合わせています。

好物はエビステーキで、また、同じく特撮作品に登場するドレゴン伯爵とは犬猿の仲です。ロード・ゼッドは、10億年前にリタ・レパルサに地球征服を命じた黒幕であり、その魔力はゾードンとほぼ同等であると自称していますが、その力を維持するためには、100年に一度の睡眠が必要とされています。

能力と装備

ロード・ゼッドは、強力な魔力と、それを操るための様々な装備を持っています。

Zスタッフ：大蛇が変じた杖で、この杖から発せられる光線によって、物体や生物をモンスターに変えたり、死んだモンスターを蘇らせたりすることができます。その他、肉体の拡大・縮小、ゴーレムの強化など、多彩な術も使うことができます。また、この杖は破壊されると元の大蛇に戻ります。息子のスラックスも同様の杖を使用します。
巨大化：巨大化爆弾や光線を使用して、モンスターを巨大化させます。巨大化の際は、リタ・レパルサの杖と自分のZスタッフを合わせて光線を放つこともあります。
その他：ゴーグルから赤い光線を放ち、月から地球の様子を監視することができます。

劇中での活躍

ロード・ゼッドは、様々なシリーズで様々な活躍をしています。

マイティ・モーフィン・パワーレンジャー：リタ・レパルサを追放し、自ら地球征服に乗り出します。パワーが不安定なトミーを付け狙い、後継者にしようと企んだこともあります。また、自らのゾードであるセルペンテラを操り、パワーレンジャーに直接攻撃を仕掛けますが、セルペンテラの燃費の悪さに悩まされることになります。リタに惚れ薬を投与され、彼女と結婚する羽目にもなります。
パワーレンジャー・映画版：ゾードンを倒すため、2000年前から封印されていた悪の化身アイヴァン・ウーズを求めていました。しかし、アイヴァンに裏切られ、カプセルに封印されてしまいます。その後、パワーレンジャーと戦うアイヴァンをリタと共に応援し、アイヴァンが倒された後はカプセルから解放されました。本作では、「ゼッド卿」と訳されています。
パワーレンジャー・ジオ：マシン・エンパイアの襲撃によって宮殿を破壊され、一時的に避難します。その後、行方不明になった部下を探して地球の様子を探り、夢を通じて彼らの記憶を復活させました。また、マシン・エンパイアが地球を征服しようとした際には、影からパワーレンジャーに協力し、マシン・エンパイアを打ち倒すことに貢献しました。
パワーレンジャー・ターボ・映画版・誕生!ターボパワー：リタと口論しているディバトックスからの電話の最中、リタの横で眠っていました。日本語版では登場シーンがカットされています。
パワーレンジャー・ターボ：ブルーコマンダーが映した映像の中に登場します。この頃、宇宙征服のために他の悪の軍勢と同盟を結んだとされています。
パワーレンジャー・イン・スペース：ダーク・スペクターが開いたゾードンの捕獲祝いに出席し、乾杯の音頭をとりました。善と悪の最終決戦に参加し、バイカ星を襲撃しますが、ゾードンのエネルギーを浴びて浄化され、人間となりました。人間となったリタとダンスを楽しみました。
パワーレンジャー・ダイノフューリー：スポリックスアーミーによって、惚れ薬を投与される前の人格・記憶を持った複製体が復活しました。

ゲーム作品への登場

ロード・ゼッドは、いくつかのゲーム作品にも登場しています。

Mighty Morphin Power Rangers Fighting Edition：操作可能なキャラクターとして登場します。
Power Rangers Super Legends：人間となった姿で登場しますが、遺物の力によって元の姿に戻ってしまいます。クリスタルの力で歴史改変を企み、最終ステージのボスとして登場します。
* Power Rangers SuperMegaforce：ステージ10のボスキャラクターとして登場します。

配役

テレビシリーズでは、スーツアクターをエド・ニールが担当し、声優をロバート・アクセルロッドが担当しています。日本語吹替は海老原英人が担当しました。
映画版では、スーツアクターをマーク・ギンザーが担当し、声優はテレビ版と同じくロバート・アクセルロッドが担当しました。日本語吹替は郷里大輔が担当しています。

玩具

ロード・ゼッドのアクションフィギュアは、バンダイアメリカから多数発売されています。1994年には5.5インチのフィギュアが、1995年には映画版のパッケージで発売されました。日本では、映画版が販売されました。その他、8インチのフィギュアや、トーキング機能付きのバージョンアップ版、3.5インチの非稼動フィギュアなども発売されています。2007年にはスーパーレジェンズシリーズとしてアクションフィギュアが発売され、2010年にはリマスター版放送時に4インチのアクションフィギュアが発売されています。

まとめ

ロード・ゼッドは、その強大な魔力と、特徴的な外見、そして気難しくもどこか憎めないキャラクター性で、パワーレンジャーシリーズに欠かせない悪役として、多くのファンに愛されています。

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