ローハイド

ローハイドについて

『ローハイド』（Rawhide）は、1959年から1965年にかけてアメリカのCBSで制作された西部劇ドラマです。この番組は、日本でも1959年から1965年にかけてNET（現 テレビ朝日）で放送され、多くの視聴者に親しまれました。再放送も行われ、2006年にはNHK-BS2、2017年にはイマジカBSでも放映されました。

概要

物語の舞台は、南北戦争後の1870年代のアメリカ西部です。テキサス州のサンアントニオからミズーリ州のセデリアまで、約3000頭の牛を運ぶカウボーイたちの冒険が描かれます。意外な出来事や事件が展開され、一話完結の形式で視聴者を引き込みます。主演は隊長ギル・フェイバーを演じたエリック・フレミング、副隊長のロディ・イェーツをクリント・イーストウッドが演じ、斥候のピート・ノーランや料理人ウィッシュボンといったキャラクターも魅力的に絡み合います。

英語の「Rawhide」は「生の皮」を意味し、カウボーイたちが着用する革製のズボンカバーを指す言葉でもあります。また、主題歌では牛を追う掛け声や鞭の音が交えられ、視聴者に西部の雰囲気を伝えています。

放送

アメリカのCBSでの放送は1959年1月から始まり、日本では同年11月に第1シーズンが放送されました。第1シーズンは全22話で、毎週土曜日の夜10時から放送され、当時の日本のテレビ映画としては初めての1時間番組でした。その後、放送は1964年まで続き、全8シーズン217話が制作されていますが、日本では7シーズン203話が放送されました。

最も高い視聴率は1961年8月に記録した43.4%で、これは当時のNETの視聴率低迷の中で得た成功例となりました。この番組が家庭で視聴されるようになり、NET関係者は安心したと言われています。

キャスト

番組の冒頭ではギル・フェイバーが独白し、カウボーイとしての心得や任務を語ります。エリック・フレミングが演じたギルは、最終シーズンまで続けましたが、撮影後に悲劇的な事故に遭いました。副隊長のロディ・イェーツはクリント・イーストウッドが演じ、最終シーズンで昇格しますが日本では放送されませんでした。

ピートはシェブ・ウーリーが演じ、彼もカントリー歌手として知られています。ウィッシュボンはポール・ブラインガーが演じ、独特なキャラクターを持っています。

その他の情報

主題歌はフランキー・レインが歌い、作詞はネッド・ワシントン、作曲はディミトリ・ティオムキンによるもので、番組の象徴的存在となりました。また、番組のスポンサーには「洋酒の寿屋」（後のサントリー）があり、社長も主題歌を好んで歌っていたことが知られています。

コミカライズ版も存在し、月刊誌『少年ブック』で連載されました。さらに、このテーマソングは多くのCMや映画でも使用され、幅広い影響を与えました。特に、1980年の映画『ブルース・ブラザース』では、カウボーイの舞台での演奏シーンが印象的です。

ローハイドは、西部劇ファンだけでなく、多くの人々に愛され続ける作品となりました。

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