ローンデポ・パーク

ローンデポ・パークの概要

ローンデポ・パークは、フロリダ州マイアミに位置する野球場で、メジャーリーグベースボール（MLB）のマイアミ・マーリンズのホームグラウンドです。2012年にマーリンズ・パークとしてオープンし、2021年にはローンデポという企業名が冠されたことから現在の名称に変更されています。この施設は、マイアミの中心から近いリトル・ハバナ地区に位置し、旧マイアミ・オレンジボウルの跡地に建設されました。

球場の設計は非常にユニークで、屋根はスライド式で開閉可能となっています。また、球場の形状は四角に近く、特にレフト方向の外野席は非常に少なく、観客の視界を妨げないよう配慮されています。フィールドには天然芝が敷かれていましたが、2020年から人工芝に変更され、グラウンドの形状は独特で、外野には「ホームラン・フィーチャー」と呼ばれる高さ約10メートルの大型オブジェがあります。このオブジェはマーリンズのホームランを祝うためのもので、試合中に電飾や花火で盛り上げます。特に興味深い点は、フィールドのデザインが旧本拠地の特性を引き継いでいる点で、野球において守備側に有利な設計がなされています。

設備と装飾

スタジアム内には、熱帯魚がいる大型水槽が備えられており、観客は試合中に水槽の熱帯魚を観ることができます。これにはカジキを含む計画もありましたが、サイズの問題から実現しませんでした。愛護団体からの意見も受け、展示方法には慎重な配慮が求められています。また、レフト後方には地元の飲食チェーンが出店しており、観客に食事も提供しています。

球場のデザインにはチームオーナーが強く関与しており、外観はヨットを想起させる白色で、座席は爽やかなマリンブルーが採用されています。また、収容人数はMLBの中でも最少の部類に入り、観客との距離が近い親密な空間が特徴です。

歴史的背景

メジャーリーグのフロリダ・マーリンズが以前利用していたサンライフ・スタジアムは、観客動員が低迷し、屋根がないための雨天中止が多く、野球には不向きな環境でした。そこで、新たな野球場の建設が進められ、マイアミ・デイド郡がその費用を負担する形で2007年に建設計画が承認されました。新スタジアムは2012年に開場し、初の試合は前年のワールドシリーズ王者との対戦が行われました。

その後、2016年にはフェンスの高さを調整し、2020年には屋根閉鎖による芝の状態悪化を解消するため人工芝に変更されました。また、2021年にはネーミングライツにより、ローンデポ・パークと改名され、さらなる発展が期待されています。

その他のイベント

ローンデポ・パークは野球だけでなく、さまざまなイベントにも利用されています。例えば、2017年には「レース・オブ・チャンピオンズ」が開催され、北米初の大会として注目を集めました。このようにスポーツだけでなく多くのイベントが行える施設であることは、地元経済にも良い影響を与えています。

このように、ローンデポ・パークは単なる野球場ではなく、マイアミ地域の文化と歴史を反映した重要な施設として位置付けられています。

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