ワガママだけど愛しくて

概要

『ワガママだけど愛しくて』は、樹要氏によるボーイズラブ漫画作品です。2003年から2007年にかけて季刊誌「CIELTresTres」で連載され、角川書店よりAsukaコミックスDXレーベルで全5巻が発売されています。ドラマCDもムービックより3枚リリースされており、原作1巻から4巻途中までをカバーしています。

本作は、従来の男らしい攻めとは異なる「乙女攻め」という斬新な設定が特徴です。連載中、2006年度の発刊誌の表紙も飾るなど人気を博しました。作品全体を通してりんごのモチーフが多く用いられており、主人公の一人の好物もアップルパイという設定になっています。連載は終了しましたが、作者は同人誌での続編の可能性を示唆しており、ファンからの期待も高い作品です。

あらすじ

主人公の安達秀治は高校1年生。隣に住む幼馴染の高見奈津は容姿端麗で頭脳明晰ですが、生活力に欠ける不器用な一面を持っています。秀治は奈津の世話をしてきましたが、距離を置こうとした矢先、奈津からキスされてしまいます。

本作は、暴走気味な乙女攻めの奈津と、しっかり者の秀治の、甘く切ないラブコメディです。二人の関係の進展と、周囲の人物との絡み合いが物語を彩ります。

登場人物

安達秀治（あだちしゅうじ）: 高校生。両親と弟との4人暮らしで、家事が得意。奈津の世話を焼く面倒見の良い人物です。奈津への愛情は深く、時には厳しく諭す場面もあります。
高見奈津（たかみなつ）: 秀治の幼馴染で同級生。容姿端麗で頭が良い一方、不器用で生活力に欠ける一面があります。アップルパイが好物で、秀治以外の人には無関心です。秀治への独占欲が強く、不安になりやすいナイーブな性格も持ち合わせています。生物工学を専攻するため、秀治とは別の進学校に通っています。
安達侑治（あだちゆうじ）: 秀治の弟。彼女持ちで、奈津の気持ちに早くから気づいていたようです。少々ブラコン気質で、最初は奈津に厳しく接していましたが、次第に理解を示すようになります。
秋吉征二（あきよしせいじ）: 秀治の同級生。両親を亡くし、兄と二人暮らし。兄が営む中国茶カフェを手伝っています。しっかり者ですが、秀治ほど世話焼きではありません。
秋吉一史（あきよしかずふみ）: 征二の兄。両親の死後、弟を養いながら中国茶カフェを経営しています。奈津に惹かれ、ストーカーのような行動をとる場面も見られます。
小野千冬（おのちふゆ）: 奈津の友人。家事が得意で、冷静沈着な性格。奈津への想いを抱きながらも、秀治に嫉妬心を抱く場面もあります。
* 高見春水（たかみはるみ）: 奈津の従弟。秀治に似た雰囲気で、秀治に好意を抱いています。

書籍情報

コミックスは全5巻で、各巻に異なる特典が付く場合がありました。カバーイラストは秀治と奈津が中心で、裏表紙には異なるキャラクターペアが描かれています。また、カバーを外すと秀治と奈津の四コマ漫画が描かれています。

ドラマCD情報

ドラマCDは全3巻発売され、アニメイトやムービックで購入すると特典が付属する場合があります。

その他

「ワガママだけど愛しくて」は、個性的なキャラクターと、甘く切ない恋愛模様が魅力の作品です。乙女攻めという珍しい設定や、りんごをモチーフとした独特の世界観も魅力の一つです。コミックスやドラマCDを通して、二人の恋の行方を見届けてみてください。

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