ワク井ミュージアム

埼玉の至宝：ワク井ミュージアム

埼玉県加須市に位置するワク井ミュージアムは、ロールス・ロイスやベントレーといった、名だたる英国高級車の宝庫です。単なる展示にとどまらず、多くの車両が動態保存されており、その雄姿と力強いエンジン音を間近で体感できる、国内でも類を見ない貴重な産業博物館と言えるでしょう。

元々は、ロールス・ロイスやベントレーなどの輸入販売を手がけるワク井商会が、長年収集してきた愛車を展示する個人博物館として2007年に開館しました。その後、2015年にはショールームをリニューアル。「ミュージアム」、「ヘリテージ」、「ファクトリー」の3拠点体制へと拡張し、規模を拡大。当初の個人博物館としての趣旨に加え、歴史的遺産の保存と継承という観点をより重視するようになりました。

貴重なコレクションの数々

ミュージアムには、世界中から集められた希少なクラシックカーがずらりと並びます。その中には、日本の歴史に名を刻んだ著名人の愛車も含まれており、歴史的価値も非常に高いコレクションとなっています。

中でも注目すべきは、現存する世界最古のオリジナルベントレー、1921年製のベントレー3リットルでしょう。他に、吉田茂元首相の愛車として知られるロールス・ロイス・25/30HPや、実業家として知られる白洲次郎氏の愛車である1924年式ベントレー3リットルなども展示され、歴史的、文化的にも大変貴重な遺産となっています。これ以外にも、ベントレー・スピード6、ベントレー・Rタイプ（1953年）、ロールス・ロイス・ファントムVなど、数々の名車が大切に保管・展示されています。

また、展示車両以外にも、販売を目的としたクラシックカーが敷地内に駐車されているため、来館者は販売車両を観察することも可能です。まさにクラシックカー好きには夢のような空間と言えるでしょう。

アクセスと情報

ワク井ミュージアムは、東武伊勢崎線の花崎駅から徒歩30分、または加須インターチェンジからわずか350mの場所に位置しています。宇都宮線（東北本線）東鷲宮駅からタクシーで約12分と、比較的アクセスしやすい立地も魅力です。公式ウェブサイトやFacebookページで、最新の展示情報やイベント情報を確認することができます。

まとめ

ワク井ミュージアムは、単なる博物館ではなく、クラシックカーの歴史と文化に触れ、その息遣いを感じることができる特別な場所です。歴史的な名車、そしてその背景にある物語に触れることで、自動車史の一端を垣間見ることができるでしょう。クラシックカー愛好家はもちろんのこと、歴史や文化に興味のある方にも、強くおすすめしたい場所です。

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