ワゲニア

ワゲニアの文化と独特な漁法

ワゲニア（Wagenya）は、コンゴ民主共和国北部のキサンガニ近郊に居住する部族およびその地域を指します。この地域はコンゴ川の特異な地形によって特徴付けられており、急流と浅瀬が形成されています。このため、川を遡上する船舶は難しく、地元の人々は独自の漁法を発展させてきました。

歴史的背景

1871年、イギリスの探検家デイヴィッド・リヴィングストンはこの地を訪れ、「バゲニア族」としてワゲニアを記録しました。この記載からもわかるように、ワゲニアは長い歴史を持ち、地域の人々の生活の一部として重要な役割を果たしてきました。

独自の漁法

ワゲニアの人々が用いる漁法は、特にその技巧的な側面で知られています。彼らは木製の三脚台を使い、川を横断して大規模な漁具を設置します。この三脚台は、コンゴ川の河床に自然に形成された甌穴を利用して固定され、そこに大きな籠が取り付けられます。この仕掛けが、急流から魚を捕らえるためのものであり、選択的な漁を可能としています。

漁は成人男性によって行われ、彼らは一日に二回、籠の中に魚が捕獲されているかを確認します。魚が捕らえられていれば、彼らは川に入って、その魚を取り出します。この漁法は特に大きな魚を対象としており、籠のサイズからも見て取れます。正確な選択性によって、環境への影響を最小限に抑え、持続可能な漁業が形成されています。

魚の分配

漁が終わる頃には、その日獲れた魚は家族全員に分けられます。この分配の仕組みは、コミュニティの協力と相互扶助の精神を象徴しており、作業に参加しなかった家族メンバーにも成果が分け与えられる点が特筆されます。さらに、漁場の選定は代々受け継がれる伝統であり、個々の位置は家族の財産として扱われています。

木製カヌーでの漁法

ワゲニア族では、三脚台を使った漁法の他にも、木製カヌーを利用した漁法も行っています。カヌーは川の流れに乗りながら魚を捕るための重要な道具であり、移動手段としても利用されています。これにより、彼らはより広範囲にわたって漁を行うことが可能になります。

日本での紹介

このワゲニアの漁法は、日本でも2013年と2014年にテレビ番組に取り上げられ、その独特な文化が紹介されました。『所さんのビックリ村!』や『ネプ&イモトの世界番付』などの番組で取り上げられることで、視聴者はワゲニアの人々の生活や文化に触れる機会となりました。

まとめ

ワゲニアは、コンゴ民主共和国における興味深い文化の一端を担っており、その持続可能な漁法は地域社会の重要な営みです。伝統的な技術と家族やコミュニティの結束が、この部族の文化を形作っており、彼らの生活様式は今もなお生き続けています。

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