ワセダミステリクラブ

ワセダミステリクラブの概要

ワセダミステリクラブ（W・M・C）は、早稲田大学の文化系サークルの一つで、主にミステリー文学を中心とした幅広いジャンルの文芸活動を行っています。さまざまな文学にアクセスできる場を提供し、文筆家や作家志望者にとって貴重なコミュニティとなっています。

創立と歴史

このサークルは1957年に仁賀克雄によって設立されました。江戸川乱歩の顧問のもと、文学部教授の鈴木幸夫が会長として活動をスタートさせ、草創期には間羊太郎や山崎忠昭といった著名なメンバーが参加していました。1958年には、当時の会員である大藪春彦が作家デビューを果たし、江戸川乱歩の推薦によるものでした。これによりサークルの名声は高まっていきます。

その後、1966年には立教ミステリ・クラブが設立されるなど、ワセダミステリクラブの影響力が拡大していきました。1975年には、他の大学と連携し全日本大学ミステリー連合を結成し、全国的なネットワークを築きました。1980年代から1990年代にかけては、ワセダミステリクラブ出身の作家たちが次々とデビューし、本格ミステリの新たな波を形成しました。

主な活動内容

ワセダミステリクラブでは、多様な活動が行われています。主要な公式行事には以下のようなものがあります:

• - 読書会: 様々な文学作品を読み、批評し合う場です。
• - 創作読書会: 会員が自らの作品を披露し、アドバイスを受ける機会です。
• - 講演会: 学園祭で著名な作家や評論家を招き、特別な講演を行います。
• - 合宿: 夏と冬に行われ、メンバー同士の交流を深めています。

また、公式の刊行物として、「PHOENIX」という機関誌があり、文学フリマや通販で頒布されています。更に、2012年度から発行された「Panorama」などの新歓誌もあります。

出身者とその業績

ワセダミステリクラブからは、さまざまなジャンルの著名な作家や評論家が輩出されています。たとえば、ミステリ作家の北村薫や、SF作家の宮内悠介、人気小説家の恩田陸など、多くの著名な文学者がこのサークルのメンバー出身です。出身者たちは各自の専門分野で活躍し、文学界に豊かな影響を与えています。

また、OB会も活発に活動しており、他大学の出身者を含む親睦活動を行い、卒業生同士のつながりを深めています。

最後に

ワセダミステリクラブは、早稲田大学内での文化的活動を通じて、若き作家たちにとって魅了的な場所です。多様な文学ジャンルに触れるだけでなく、作品創作の場としても機能し、次世代の作家たちを育て続けています。文学に情熱を持つ学生にとって、参加する価値のあるサークルと言えるでしょう。

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