ワンステップフェスティバル

ワン・ステップ・フェスティバルの歴史

ワン・ステップ・フェスティバル（英: ONE STEP FESTIVAL）は、1974年7月31日から8月10日までの期間、福島県郡山市で行われた大規模な音楽祭である。テーマは「市制50周年記念・新しい未来への祭り・・・緑と広場そして大きな夢」であり、地域の活性化を目指したイベントとして位置付けられていた。イベントでは、花火大会や子供祭りなど多彩なプログラムが提供され、特にロック・コンサートは8月4・5日及び8～10日に開催された。

フェスティバルの背景

このフェスティバルの発案は、郡山の実業家である佐藤三郎がハワイで見る機会があった映画『ウッドストック/愛と平和と音楽の三日間』に影響を受け、実行委員長として指揮したことから始まった。プロデュースは内田裕也と石坂敬一が担当し、合言葉は「街に緑を！若者に広場を！そして大きな夢を！」であった。これにより、日本全国から多くの音楽ファンが集まり、記憶に残るイベントとなった。

参加アーティスト

フェスティバルには、30組以上の有名・無名のミュージシャンが参加し、海外からはクリス・クリストファーソンやリタ・クーリッジ、さらにはオノ・ヨーコといった著名なアーティストも登場した。特に日本最大のロック・フェスティバルと言われるだけあって、出演アーティストは多彩であり、以下のような面々がラインナップに名を連ねた：

• - あんぜんBAND
• - クリエイション
• - ジュリエット
• - 沢田研二＆井上堯之バンド
• - ヨーコ・オノ＆プラスチック・オノ・スーパー・バンド

など。

このように名だたるアーティストが次々とステージに立ったことから、枠を超えた多様な音楽スタイルが披露された。

発展とその後

翌年、1975年には「空飛ぶカーニバル / One Step FestivalⅡ」が開催され、同じスタッフと理念のもと、再び多くの観客を魅了した。内田裕也がプロデュースしたこのイベントでは、名のあるアーティストが再度集結し、スペクタクルなショーが展開された。その後、フェスティバルは毎年のように進化し続けていく。

メディア化の進展

ワン・ステップ・フェスティバルの魅力は、その後も長年にわたり受け継がれてきた。2001年には「2001年ワンステップへの旅」と題して、当時のイベントの復刻版ライブが行われ、オノ・ヨーコのビデオレターが流れるなどして、フェスティバルの精神が再確認された。
さらに、音源や映像がメディア化されることにより、当時の熱気を現代に伝える試みも続けられている。2017年には、全41組の音源が収録された21枚組のCD-BOXが発売され、多くのファンに受け入れられた。

最後に

ワン・ステップ・フェスティバルは、日本の音楽史において重要な位置を占め、リチャード・ニクソン大統領の辞任が伝えられる中、参加者たちの興奮と期待が交差する瞬間を生み出した。このイベントは、単なる音楽祭にとどまらず、多くの人々にとっての「夢」と「希望」を象徴するものとなった。これからも広がり続けるワン・ステップ・フェスティバルの歴史に期待したい。

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