ワンダル・ワンダリング!

『ワンダル・ワンダリング!』

『ワンダル・ワンダリング!』は、1993年から1995年にかけて『月刊電撃コミックガオ!』に連載された迎夏生の作品で、全4巻の単行本と外伝が1巻刊行されています。この作品は、平穏に暮らす国ワノクニを舞台に、意外な出会いと絆を描いた心温まる少年漫画です。

ストーリー概要

物語の舞台は、山々に囲まれたのどかな国・ワノクニです。ここには、先のとがった耳を持つ住民たちが穏やかに暮らしています。ある日、チョボリという町に住む少年タロサクの家に、突然「ワンダル」と名乗る小さな子供が現れます。ワンダルは、実は未知の高度な文明を持つマルミミ族の一員であり、他の種族を襲う恐怖の存在とされていました。街の人々はワンダルを恐れますが、彼女の素直で明るい性格に心を奪われ、タロサクはワンダルと共に生活することになります。

この物語は、タロサクとワンダル、さらにはチョボリの人々との交流を温かく描いており、友情や理解、成長についての深いメッセージが込められています。特に、ワンダルが自身のアイデンティティや成長に悩みながらも、タロサクとの関係を深めていく様子が見どころです。

登場人物

ワンダル

声：高山みなみ
物語の主人公で、タロサクの家に迷い込んできた子供。彼女の耳は丸く、マルミミ族として恐れられている。感情の起伏に応じて少年や少女に成長する特異な存在で、春祭りの日にタロサクに告白して結ばれます。その後の外伝ではタロサクとの子供も登場し、今後の展開が期待されます。

タロサク

声：緑川光
チョボリに暮らす画家志望の少年で、最初はワンダルの面倒を見るだけだったが、彼女を家族として大切に思うようになります。春祭りの日に彼女の少女姿に一目惚れし、恋の葛藤を経てワンダルを守る決意をします。

オンマル

声：三木眞一郎
タロサクの幼なじみで放浪の音楽家。彼の独特な性格が物語に華を添えています。

ミロフィ

声：篠原恵美
タロサクの憧れの先生で、毅然とした態度で周囲の問題に直面します。

ポリス

声：中村大樹
チョボリの警察官で、地域の平和を守るために真面目に活動しています。

チュロス

声：くじら
タロサクの下宿先の大家さんで、タロサクの夢を支えています。

用語解説

ワノクニ

「大きな輪の形をした山」に囲まれた国で、五つの町が存在し、それぞれ特有の資源を活かしています。長い間平穏に暮らしてきたが、過去の歴史には隠された真実があります。

ニジノモト族

ワンダルたちの属する種族で、紫色の瞳が特徴。成長によって性別が変わる独自の性質を持っています。

この作品は、キャラクターたちの成長や友情、そして隠された歴史といった要素が絡み合い、読者の心に深い印象を与える名作です。作品の続きや外伝も含めて、ぜひ体験してみてください。

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