ワールドチャンピオンシップボクシング

ワールドチャンピオンシップボクシングについて

『ワールドチャンピオンシップボクシング』（略称WCB）は、アメリカのケーブルテレビ局であるHBOによって放送されていたプロボクシング中継番組です。この番組は1973年の放送開始以来、ボクシングファンに多くの名勝負を届けてきました。年間およそ10回放送されており、2018年の放送終了時には平均614,000人の視聴者を持っていました。この番組は日本でもWOWOWによって「エキサイトマッチ」として放送されており、国内でもその人気を誇りました。

番組の成り立ちと歴史

WCBは、HBOが制作したボクシング中継の中でも特に重要な位置づけにあり、同局の他のボクシング番組である「ボクシングアフターダーク」の上位に位置していました。主にアメリカ国内で実施される中量級や重量級の世界タイトルマッチを中心に放送され、多くの著名なボクサー達の試合を紹介しました。

番組は1973年1月22日に、ジョージ・フォアマンとジョー・フレージャーの試合からスタートし、モハメド・アリやマイク・タイソンなど、多くの偉大なボクサーの試合を扱いました。1990年には、初めて日本からの衛星生中継が行われ、東京ドームでのジェームス・ダグラス対マイク・タイソンの試合が放送され、大きな話題になりました。

放送の変遷

2013年3月には、HBOと競合関係にあったショウタイム傘下のゴールデンボーイ・プロモーションズが関与する選手の試合を放送しないことを発表。しかし、その後徐々に問題は解消し、ゴールデンボーイ・プロモーションズ傘下の選手の試合も放送されるようになったものの、アル・ヘイモン傘下の選手の試合は放送されなくなりました。

2015年6月7日に放送されたティモシー・ブラッドリー対ジェシー・バルガスの試合を含め、WCBは放送した試合の数が1000試合に達しました。この特別な瞬間は、WCBの長い歴史の中で重要なマイルストーンとなりました。

2018年には、初めて女子の試合としてセシリア・ブレークフス対カーリー・レイスの試合が放送され、また同年の9月にはHBOがボクシングの放送を終えることを発表しました。視聴者数の減少やコストが問題とされる中での決断でした。その後、2018年11月24日にディミトリー・ビボル対ジャン・パスカルの試合がWCBの最後の放送となり、45年間の歴史に幕を下ろしました。

主要な出演者

この番組では、ジム・ランプリーが進行を務め、マックス・ケラーマンが解説やインタビューを担当していました。ハロルド・レーダーマンは独自の採点システムを導入し、視聴者に新たな視点を提供していました。また、ボクシング界のレジェンドであるロイ・ジョーンズ・ジュニアやバーナード・ホプキンスなども解説に名を連ねていました。

WCBの存在は、アメリカのボクシング文化に大きな影響を与え、多くのファンに支持されていました。その番組終了と共に、本格的なボクシング中継の一つが歴史の中に埋もれてしまったことは、ファンにとって悲しい出来事となりました。

もう一度検索