ワールドラグビー男子15人制年間最優秀選手賞

ワールドラグビー男子15人制年間最優秀選手賞

ワールドラグビー男子15人制年間最優秀選手賞（World Rugby Men's 15s Player of the Year）は、ラグビーの世界統括団体であるワールドラグビーが、その年の最も優れた男子15人制ラグビー選手に贈る栄誉ある賞です。毎年11月下旬に開催される「ワールドラグビーアワード」において、数ある部門の中でも特に注目される主要な個人賞として発表されます。この賞は、選手が国際舞台で示した功績を称え、その年のラグビー界における最高のパフォーマンスを発揮した選手を選出することを目的としています。

選考基準

この賞の選考対象となるのは、国際舞台で1年以上活動している選手です。評価の基準となるのは、主に国際テストマッチにおけるパフォーマンスであり、その選手の年間を通じた活躍度、試合への貢献度、チームにおける影響力などが総合的に考慮されます。テストマッチは、ラグビーの国際的な最高レベルの試合であり、この賞が選手の国際的な実力を重視していることがわかります。一方で、選手が所属する国内リーグや国際クラブ大会など、クラブラグビーでのプレーは選考の対象外とされています。この厳格な基準により、真に国際レベルで卓越したパフォーマンスを見せた選手が選出される仕組みとなっています。

賞の歴史

この賞は、ラグビー界における最高の個人栄誉の一つとして、その歴史を重ねてきました。前身となる賞が初めて創設されたのは2001年のことです。当時のラグビー統括団体は、現在のワールドラグビーの前身にあたる国際ラグビー評議会（International Rugby Board）、通称IRBでした。そのため、創設当初の名称は「IRB国際最優秀選手賞」、あるいは「IRB国際プレーヤー・オブ・ザ・イヤー」（IRB International Player of the Year）と呼ばれていました。

その後、賞の名称は幾度か変更されています。2007年から2013年の期間は、シンプルに「IRBプレーヤー・オブ・ザ・イヤー」（IRB Player of the Year）として知られていました。

2014年になると、統括団体自体の名称がInternational Rugby Board（IRB）からWorld Rugbyに変更されたことに伴い、賞の名称も「ワールドラグビー・プレーヤー・オブ・ザ・イヤー」（World Rugby Player of the Year）へと改称されました。この名称は2015年まで使用されました。

そして2016年からは、男子部門と女子部門が明確に区分されるようになり、男子選手に贈られるこの賞は現在の正式名称である「ワールドラグビー男子15人制年間最優秀選手賞」（World Rugby Men's 15s Player of the Year）となりました。この変更により、男女それぞれのカテゴリで年間を通じて最も輝いた選手を表彰する体制が確立されました。

ラグビー界における意義

ワールドラグビー男子15人制年間最優秀選手賞は、選手にとって最高の栄誉の一つであり、その年の国際ラグビー界で最も影響力があり、優れたプレーを見せた選手であることの証となります。この賞を受賞することは、選手のキャリアにおける大きなマイルストーンとなり、世界中のラグビーファンからその功績が称えられます。毎年発表される候補者リストや受賞者は、世界のラグビーシーンにおけるトップタレントを知る上でも重要な指標となっています。ワールドラグビーが主催するこの賞は、選手の努力と献身を認め、ラグビーというスポーツの魅力を高める役割も担っています。国際試合でのパフォーマンスに特化して評価される点は、この賞が持つ独自性と権威を示しています。

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