ヴァイマル＝オーラミュンデ伯

ヴァイマル＝オーラミュンデ伯：テューリンゲンの歴史を彩った領主たち

ヴァイマル＝オーラミュンデ伯は、現在のドイツ、テューリンゲン州に存在した伯位であり、その領地を統治した領主を指します。その領地は、地理的に隣接しないヴァイマル伯領とオーラミュンデ伯領から構成されていました。領主は「オーラミュンデ伯」または「ヴァイマル＝オーラミュンデ伯」と呼ばれていました。

ヴァイマル＝オーラミュンデ伯の歴史

11世紀、旧ヴァイマル伯家のオットー1世がオーラミュンデ伯に就任。その後、兄であるヴィルヘルム4世が子を残さずに亡くなったため、オットー1世がヴァイマル伯位も継承し、これ以降、ヴァイマルとオーラミュンデは一体の伯領となりました。

12世紀に入り、ウルリヒ2世の死によって旧ヴァイマル＝オーラミュンデ伯家が断絶。相続権はオットー1世の娘であるアーデルハイトに移り、彼女の結婚を通じてアスカニア家にもたらされました。神聖ローマ皇帝ハインリヒ5世も巻き込んだ相続争いの末、伯領はアーデルハイトの息子であるライン宮中伯ジークフリート・フォン・バレンシュテットのものとなりました。その後、アスカニア家の分家が伯領を継承し、最終的には本家のアルブレヒト熊公が引き継ぎました。

アルブレヒト熊公の死後、アスカニア家の財産分割により、ヴァイマル＝オーラミュンデ伯領は熊公の息子であるヘルマン1世に引き継がれ、新たな系統が始まりました。

13世紀、ヘルマン2世の時代に伯領は一時的な全盛期を迎えます。ヘルマン2世は領地の拡大に努め、ヴェッティン家のテューリンゲン方伯と対立するようになります。しかし、ヘルマン2世の死後、息子であるヘルマン3世とオットー3世が領地を分割したことで、伯家は弱体化。ヴェッティン家との対立も重なり、深刻な財政問題を抱えることになります。その結果、ヘルマン3世が相続したオーラミュンデ系の領地は、1344年にヴェッティン家に買収されることとなりました。

一方、オットー3世から始まるヴァイマル系の一門は、フリードリヒ1世の代まで存続しますが、テューリンゲン伯戦争に敗北し、ヴァイマル伯領もヴェッティン家の手に落ちました。ヴァイマル伯家は帝国直轄領としても独立した政治勢力としても消滅し、ヴァイマル伯位はヴェッティン家の家臣として1372年に断絶しました。最後のヴァイマル伯であるヘルマン6世の死後、ヴァイマル領は完全にヴェッティン家の封土として組み込まれました。その後、ライプツィヒ周辺はエルネスティン家の手に渡り、1547年以降はザクセン＝ヴァイマル公領、そしてザクセン＝ヴァイマル＝アイゼナハ大公国の拠点となりました。

また、アスカニア家のオットー10世が継承したヴァイマル＝オーラミュンデ伯領は、最初は傍流によって引き継がれましたが、1467年にヴェッティン家によって最後の所領を奪われ、1486年に断絶しました。

ヴァイマル＝オーラミュンデ伯の一覧

（以前のヴァイマル伯、オーラミュンデ伯については、それぞれの項目を参照してください。）

旧系統のヴァイマル家
オットー1世：1062年 - 1067年
ウルリヒ1世：1067年 - 1070年
ウルリヒ2世：1070年 - 1112年

1112年5月13日、ヴァイマル伯家の男系が断絶し、伯領はアーデルハイトを介して、ライン宮中伯ジークフリート・フォン・バレンシュテットに渡りました。

アスカニア家
ジークフリート1世：1112年 - 1113年
ジークフリート2世：1113年 - 1124年
ヴィルヘルム：1124年 - 1140年
アルブレヒト熊公：1140年 - 1170年
ヘルマン1世：1167年 - 1176年
ジークフリート3世：1176年 - 1206年
アルブレヒト2世：1206年 - 1245年
ヘルマン2世：1206年 - 1247年
ヘルマン3世：1247年 - 1283年
オットー3世：1247年 - 1285年
ヘルマン4世：1285年 - 1319年
オットー4世：1285年 - 1305年
オットー6世：1305年 - 1340年
フリードリヒ1世：1340年 - 1365年
ヘルマン6世：1365年 - 1372年

参考文献

Rudolf Endres: Orlamünde, Grafen v.. In: Neue Deutsche Biographie (NDB). Band 19, Duncker & Humblot, Berlin 1999, ISBN 3-428-00200-8, p. 591 [1].
Helmut Hennig: Die Grafen von Orlamünde - ein (fast) vergessenes Geschlecht. G. Arzberger, 2016, ISBN 978-3-927313-77-4, p. 106.
* C. Chl. Freiherr von Reitzenstein: Regesten der Grafen von Orlamuende aus Babenberger und Ascanischem Stamm mit Stammtafeln, Siegelbildern, Monumenten und Wappen. Historischer Verein für Oberfranken. Verlag Th. Burger, Bayreuth 1871.

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