ヴァンヴィエン

ヴァンヴィエン（ວັງວຽງ）は、ラオスのヴィエンチャン県に位置する人口約25,000人の町です。ルアンパバーンとビエンチャンを結ぶ主要道路沿いにあり、ナムソン川と緑豊かな山々に囲まれた静かな場所です。しかし、1990年代以降、観光地として発展し、特にバックパッカーに人気があります。

歴史

この町には、かつてアメリカ空軍がベトナム戦争中に使用した滑走路があります。この滑走路は「リマ地域6」と呼ばれていました。ラオスは歴史上最も爆撃を受けた国の一つであり、特にホーチミンルート沿いや北東部には、今も地雷が残っている危険な場所が多く存在します。そのため、農民やその家族が地雷を踏む事故が後を絶ちません。ヴァンヴィエンは、1980年代にバックパッカーの流入とともに発展し始めました。

観光

1990年代から急速に観光地化が進み、ナムソン川沿いには多くのホテル、ゲストハウス、レストランが立ち並びます。特徴的な石灰岩の山々が連なり、美しい景観を作り出しています。観光の中心は、ナムソン川でのカヤックやチュービングなどのアウトドアアクティビティです。また、山の麓にある洞窟や鍾乳洞、滝などの探検やトレッキングも人気です。これらのアクティビティは、町中の旅行代理店やホテルでツアーを申し込むことができます。町にはレンタルバイクも多く、免許なしで利用可能です。川沿いのコテージやレストランでは、ハンモックでくつろぐ欧米人バックパッカーの姿をよく見かけます。

主な観光地

タム・プーカン（Tham Poukham）: 美しい自然が残る洞窟。
ブルー・ラグーン（Blue Lagoon）: ターコイズブルーの美しい池。
* ヴァンヴィエン・リゾート - タム・チャン洞窟: リゾートと洞窟が一体になった場所。

交通アクセス

首都ビエンチャンからは、バスで約3時間半から4時間です。バスターミナルからの定期バスのほか、多くの旅行会社がミニバスを運行しています。2020年12月には、中国ラオス高速道路のヴィエンチャン-バンビエン間が開通し、ビエンチャン中心部からの所要時間は約1時間半になりました。さらに、2021年12月には中国ラオス鉄道のヴァンヴィエン駅が開業し、アクセスがさらに便利になっています。

気候

ケッペンの気候区分では、サバナ気候（熱帯モンスーン気候）に属します。ヴィエンチャンと比較して雨季の降水量が多く、年間平均降水量はヴィエンチャンの約2倍に達します。特に7月は800ミリ以上の降水量があり、東南アジアでも有数の多雨地帯です。乾季にあたる11月から3月は乾燥し、朝晩は10℃程度まで冷え込むこともあります。

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