ヴォヤージ

ABBAの40年ぶりの新作アルバム『Voyage』（ヴォヤージ）は、長年のファンのみならず、世界中の音楽愛好家を魅了しました。本作は、ABBAが9枚目のスタジオ・アルバムとしてリリースした作品であり、グループの再始動後初のアルバムということもあり、大きな注目を集めました。

レコーディングは、2018年から開始されました。メンバー全員がベニー・アンダーソンの個人スタジオに集結し、じっくりと時間をかけて制作されたといいます。この密度の濃い制作期間は、アルバム全体のクオリティの高さと、ABBA特有の洗練されたサウンドに繋がっていると言えるでしょう。メンバーの創造性と音楽への情熱が凝縮された作品と言えるでしょう。

日本盤は、高音質CDとして知られるSHM-CD仕様でリリースされました。さらに、通常盤に加え、『アバ・ゴールド』『アバ・イン・ジャパン』『エッセンシャル・コレクション』といった過去の代表作がそれぞれ付属した4形態での発売という、ファンを喜ばせる豪華仕様となっています。これにより、ABBAの歴史を改めて振り返り、新旧の作品を同時に楽しむことができる点が大きな魅力となっています。

『Voyage』は、リリース前から大きな話題を呼びました。特にイギリスでは、発売前の予約段階で3日間で8万枚を突破するという驚異的な記録を樹立。これは、ABBAの人気が衰えるどころか、むしろ近年ますます高まっていることを示す、一つの指標と言えるでしょう。この記録的な予約数は、世界中からのABBAへの期待の高さを如実に表しています。

日本においても、『Voyage』は大きな反響を呼びました。日本のオリコンアルバムチャートでは、実に42年5ヶ月ぶりにTOP5入りを果たす快挙を達成。これは、長年のファンにとって、待ちに待った瞬間だったと言えるでしょう。日本の音楽シーンにおけるABBAの地位の高さ、そして、日本のファン層の厚さを示す結果となりました。

さらに、Billboard 200では、ABBAにとって最高位となる2位を記録しました。ABBAがBillboard 200のトップ10入りを果たすこと自体が初めてのことであるため、この結果は、世界的な評価の高さを示すものとなりました。アメリカを始めとする海外市場でも、ABBAの高い人気と、アルバム『Voyage』の高い完成度が認められたと言えるでしょう。

『Voyage』は、40年の時を経て蘇ったABBAの新たな傑作として、音楽史に刻まれる作品となりました。その高い音楽性、そして、世界中から寄せられた熱狂的な支持は、ABBAというグループの偉大さと、時代を超えた音楽の力を改めて証明しています。 今後のABBAの活動にも期待が高まります。

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