ヴォルシスキー

ヴォルシスキーについて

ヴォルシスキー（ロシア語: Во́лжский）は、ロシア南部、ヴォルゴグラード州に位置する工業都市です。2021年の統計によると、人口はおよそ32万1479人に達しています。この都市は、ヴォルガ川の下流にある東岸に位置し、ヴォルガ川の分流であるアフトゥバ川が分かれる地点でもあります。また、都市のすぐ上流には、ヴォルガ川を堰き止める巨大なダムがあり、それによって形成されたヴォルゴグラード湖も存在します。ダムの上に造られた道路を利用することで、対岸の都市へアクセスすることが可能です。ヴォルゴグラード州都からは北東へおよそ20キロメートルの距離にあり、近隣の町クラスノスロボツクまでは南西へ17キロメートルの位置にあります。

歴史

18世紀の初めには、現在のヴォルシスキーがある場所はステップ地帯にあり、ほとんど無人の状態でした。最初の住民は、「親類のない人々」と自称するベズロドニエという逃亡者たちで、彼らが築いた村はベズロドノエという名前で呼ばれていました。1720年、皇帝ピョートル1世はこの地域に目をつけ、桑の木を用いた絹糸工場の建設を命じました。この工場からスタートしたベズロドノエは、後にヴォルガ川の大型ダム建設という国家プロジェクトに関与することになり、ここで働く労働者たちの街として発展しました。

1952年には都市型集落ヴォルシスキーが誕生し、その人口は当時1万人ほどでした。その後、1954年には人口が3万人に達し、正式に市に昇格しました。ダム建設が進むにつれ、人口は急激に増加し、その後の1960年代半ばには10万人を超えるまでになりました。

この都市の開発と市街地の建設は、主にダム建設に従事した労働者たちによって行われました。労働者たちは、ダム完成後に配備された住宅やアパートに住むことができ、その中には囚人も多く含まれていました。また、団地計画では、建物には中庭が設けられ、ステップ地帯から吹き込む夏の強い風を避ける設計がされていました。

経済

ヴォルシスキーの経済は、主にヴォルガ水力発電所に依存しています。その他にも、鋼管、化学繊維、化学製品、レジン、タイヤ、ベアリング、電子部品などさまざまな工場があります。市内には1993年に開業したバス工場もあり、都市内や都市間バスの製造も行っています。また、ヴォルシスキーには、周辺のヴォルゴグラードやモスクワにある大学の分校もあるため、高等教育機関も充実しています。

姉妹都市

ヴォルシスキーは、姉妹都市としてイタリアのコッレーニョやチェコのオロモウツと提携しています。これにより、国際交流や文化の発信が行われています。

参考リンク

• - 市の公式サイト
• - バス工場「volzhanin」

このように、ヴォルシスキーはその独自の歴史的背景と商業の発展により、現在の形を保っています。

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