一つになれないなら、せめて二つだけでいよう

クリープハイプの『一つになれないなら、せめて二つだけでいよう』は、2014年12月3日にリリースされたメジャー3枚目のオリジナルアルバムです。ユニバーサル・シグマへの移籍後、初のフルアルバムとして発表されました。

アルバム全体を通して、別れをテーマにした楽曲が多く収録されており、クリープハイプの真骨頂とも言えるエモーショナルなバンドサウンドが際立っています。疾走感あふれる曲調と、尾崎世界観の独特な歌詞世界が融合し、聴く人の心に深く響く作品となっています。

収録曲について

2LDK：別れをテーマにした楽曲で、映画『忘れないと誓った僕がいた』の主題歌として書き下ろされました。クリープハイプらしい疾走感とエモーションが同居したバンドサウンドが特徴です。
エロ：5thシングルとしてリリースされた楽曲です。
ボーイズENDガールズ：2009年に発表された限定シングルに収録されていた楽曲を、蔦谷好位置氏のプロデュースにより再録。新たな魅力が引き出されています。
そういえば今日から化け物になった：尾崎世界観が読んでいた漫画からインスパイアされたという楽曲。
大丈夫：2013年のイベントで披露されていた楽曲で、アルバムタイトルはこの曲の歌詞から引用されています。ライブでは終盤に演奏されることが多い人気曲です。
百八円の恋：6thシングルで、安藤サクラ主演の映画『百円の恋』の主題歌。映画のために書き下ろされた楽曲です。
本当：ミュージックビデオは尾崎世界観が初めて監督を務め、映画『百円の恋』に主演した安藤サクラが出演しています。
のっぺらぼう：アルバムでは恒例となっている、ベースの長谷川カオナシがリードボーカルを担当する楽曲です。
寝癖：4thシングルとしてリリースされた楽曲です。
社会の窓と同じ構成：元々は移籍に関する歌詞を含む楽曲でしたが、レコード会社の意向により収録が見送られました。アルバムには、黒地に白い文字で「11に入れられないのなら、せめてノイズだけ入れよう」と書かれた紙が挟み込まれており、ギターのノイズが収録されています。
* 二十九、三十：5thシングル「エロ/二十九、三十|エロ_二十九、三十」に収録。

初回盤には、浅草ロック座で行われたアルバム収録曲全曲ライブの模様を収録したDVDが付属しています。ストリップ劇場という異色の場所で繰り広げられるライブパフォーマンスは、必見です。

『一つになれないなら、せめて二つだけでいよう』は、クリープハイプの音楽性の幅広さと深さを感じられる、聴き応えのあるアルバムです。ぜひ、じっくりと聴き込んで、その世界観に浸ってみてください。

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