一人一票実現国民会議

一人一票実現国民会議とは

一人一票実現国民会議は、日本における「一票の格差」の是正を目的として活動する特定非営利活動法人です。2009年7月に発足以来、国民審査における裁判官への不信任運動や、「一票の格差」を問う訴訟の提起など、多岐にわたる活動を展開しています。

活動内容

国民審査

国民会議は、最高裁判所裁判官国民審査において、「一人一票」の理念に積極的でないと判断した裁判官に対し、不信任票を投じるよう呼びかけています。具体的には、過去の裁判における判断や発言を分析し、会の基準に照らし合わせて対象となる裁判官を選定しています。

2009年の国民審査では、2007年の最高裁判決で公職選挙法の区割り規定を合憲とした那須弘平、涌井紀夫の両判事に不信任投票を呼びかけました。結果として両判事は信任されましたが、両判事の不信任票は他の判事の約1.3倍となり、国民会議はこの結果を活動の成果として評価しました。

その後も、2012年、2014年、2017年、2021年の国民審査において、同様の活動を継続しています。特に2014年には、地方紙にも意見広告を掲載するなど、広範な啓発活動を行いました。

「一票の格差」裁判

国民会議は、衆議院議員総選挙の無効を求める裁判を各地の高等裁判所に提起しました。この裁判は、升永俊英弁護士と久保利英明弁護士が原告代理人となり、各地で訴訟が展開されました。最終的に、最高裁判所は「一人別枠方式は違憲状態である」との判決を下しました（最判平成23年3月23日）。

この判決後も、国民会議は国政選挙のたびに「一票の格差」を問う訴訟を提起し続けています。

発起人・賛同者

一人一票実現国民会議には、多くの発起人・賛同者がいます。2009年7月30日付の朝日新聞に掲載された意見広告には、多くの方々が発起人として名を連ねています。

関連書籍

一人一票実現国民会議の活動に関連する書籍として、以下のものがあります。

リーダーズノート編集部『真の民主主義国家は「一人一票」で誕生する』（リーダーズノート新書）
旬報社『決めごとの決まりゴト １人１票からはじめる民主主義』

まとめ

一人一票実現国民会議は、「一票の格差」是正という重要な課題に取り組む団体です。国民審査における不信任運動や訴訟提起といった具体的な活動を通じて、日本の民主主義の発展に貢献しています。

外部リンク

* 一人一票実現国民会議

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