一枚の絵

一枚の絵 (財津和夫のシングル)

『一枚の絵』（いちまいのえ）は、日本のシンガーソングライター、財津和夫がソロ名義で1980年に発表した、通算3枚目のシングル盤です。このシングルは、財津のソロ活動における特定の時期を示す作品として位置づけられています。

発表の背景

本シングルがリリースされたのは、財津和夫にとってソロアーティストとして初めてのコンサートを成功させた直後の時期でした。記念すべきソロ活動の大きな節目を経て発表された楽曲であり、さらに、その後のソロ作品群を振り返る上で、初期のソロ活動期間における最後のシングルとしても認識されています。つまり、『一枚の絵』は、ソロアーティストとしての新たな一歩を踏み出したばかりのタイミングでありながら、初期のソロワークスを締めくくる楽曲となったのです。1980年という年は、日本の音楽シーンにおいても多様な動きが見られた時期であり、このシングルはそうした時代背景の中で、財津のパーソナルな活動の転換点とも重なる意味合いを持っていました。

アルバムへの収録状況と後年の展開

『一枚の絵』に収められた表題曲（A面曲）およびカップリング曲（B面曲）は、シングルとして発表された当時、財津和夫がすでにリリースしていた、あるいは同時期にリリースしたどのオリジナル・アルバムにも収録されることはありませんでした。このため、発表からしばらくの間、これらの楽曲はシングル盤でしか聴くことができない状況が続きました。これは、当時の一般的な慣行と比較すると、やや特別な扱いと言えるでしょう。

しかし、この状況は時間の経過とともに変化していきます。まず、シングル発表からおよそ10年後の1990年にリリースされた財津和夫のベスト・アルバム『14 ENTRANCE』において、ようやく表題曲である「一枚の絵」が初めてアルバムという媒体に収録される運びとなりました。これにより、発表当時にこの曲に触れる機会がなかったファンや、改めて財津のソロワークスを聴き直すリスナーにとって、新たにこの楽曲を発見し、楽しむ機会が提供されました。

さらに、発表から長い年月が経過した2010年には、かつて発表されたライブ・アルバム『財津和夫ソロ・コンサート・ライヴ 〜The Round About Way〜』がCDとして再発売されました。この際のボーナス・トラックとして、『一枚の絵』のシングルに収録されていた表題曲とカップリング曲の両楽曲が追加収録されるに至りました。これにより、発表から実に30年という時を経て、ようやくこのシングルのA面、B面の両楽曲が公式なアルバムという形でリスナーに提供されることとなり、より多くの人々がこれらの楽曲に触れる機会を得たのです。このライブ・アルバムへの収録は、長らくアルバム未収録であったこれらの楽曲にとって、その存在が改めて認識される重要な転機となりました。

このように、『一枚の絵』は、発表当時の特別な位置づけに加え、その後の長期にわたるアルバム未収録期間、そして時を経てベスト・アルバムやライブ・アルバム再発盤に収録されるという、独特な経緯をたどった作品であり、財津和夫のソロキャリアにおける興味深いエピソードの一つを物語っています。

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本シングルに収録されている具体的な楽曲タイトルや内容に関する詳細は、提供された情報に含まれていません。
本シングル楽曲のタイアップに関する情報は、提供された情報に含まれていません。

関連項目

• - 1980年の音楽

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