一般突撃章

一般突撃章について

一般突撃章（Allgemeine Sturmabzeichen）は、ナチス・ドイツ時代に創設された、ドイツ陸軍の戦功徽章です。この章は、歩兵や戦車兵以外の軍人が敵に対して突撃を行った場合に贈与されるものであり、陸軍に所属する外国人将兵や補助員、さらには同盟国の軍人にも授与の対象となりました。歩兵には歩兵突撃章、戦車兵には戦車突撃章がそれぞれ用意されていたため、一般突撃章はこれらとは異なる位置付けを持つ重要な栄誉といえるでしょう。

制定の背景

一般突撃章は1940年7月1日に制定されました。それ以前は、突撃章は歩兵及び戦車兵に限られており、それ以外の役割を担っていた軍人たちには相応の評価がなされていませんでした。そのため、他の兵種にも授与の道を開く形で一般突撃章が誕生したのです。この章の制定により、様々な軍人たちが突撃の成果を認められ、名誉を手に入れることが可能となりました。

受章の基準

受章資格は、基本的に歩兵突撃章や戦車突撃章と同様の基準に基づいています。具体的な条件には、異なる日付において3回の突撃に参加することが求められ、自ら武器を持ち、実際に敵陣に突入することが含まれます。加えて、敵からの反撃に参加したり、交戦中にパトロール任務を遂行することも、突撃の活動とみなされることがあり、このような幅広い行動が受章の評価に影響を与えます。

功勲章は、通常は上衣の左胸に佩用され、特有のデザインが施されています。章には、鉤十字の上に鷲が描かれ、その後ろには銃剣と柄付手榴弾が交差している様子が表現されています。さらに、その周囲には柏葉が囲んでおり、全体として力強さと名誉を象徴するようなデザインとなっています。

等級表示の導入

一般突撃章は、当初は銀章のみが存在しましたが、多くの受章者が生まれたため、1943年6月22日には受章の回数を示す等級表示が追加されました。これにより、受章者はその突撃回数に応じた等級を表示できるようになり、従来の章と合わせて、合計で5段階の等級が設けられることとなりました。等級は、非表示（従来のもの）、25回、50回、75回、100回の順に分かれています。

このように、一般突撃章はその制定から多様な兵士の戦功を評価する役割を担い、規模や背景を超えて受章の機会を広げた重要な徽章であることが分かります。

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