七人のナナ

七人のナナ

『七人のナナ』は、テレビ東京系列で放送されたアニメ、および『週刊少年チャンピオン』で連載された漫画作品です。一人の少女が7人に分裂してしまうというユニークな設定で、受験と恋を描いたラブコメディです。

概要

アニメ版は2002年1月から6月まで放送されました。全25話に加え、DVD特典として幻の19.5話が存在します。漫画版はアニメに先駆けて連載が開始されましたが、原作はあくまでアニメであるとされています。監督は今川泰宏、キャラクター原案は吉崎観音が担当しました。

メインキャラクターを演じた声優陣は『nana×nana』というユニットを結成し、主題歌を担当しました。水樹奈々、秋田まどか、浅木舞、中原麻衣、名塚佳織、福井裕佳梨、桃森すももが参加しています。

内容

物語は、どこにでもいる平凡な中学生・鈴木ナナが、ひょんなことから7人に分裂してしまうことから始まります。ナナは同じクラスの秀才・神近優一に憧れていますが、なかなか気持ちを伝えられません。分裂したナナたちは、神近と同じ高校を目指し、受験勉強に励むことになります。

舞台となる古都町は、京都を模した風情ある町並みが特徴です。ナナの家は古い日本家屋で、美しい庭があります。軒下には7つの「くくりざる」が吊るされており、物語の象徴的なアイテムとなっています。

あらすじ

鈴木ナナは、父親が海外で見つけてきた不思議な「クリスタル・イン」をきっかけに、7人に分裂してしまいます。それぞれのナナは性格が異なり、怒りん坊のナナっぺ、笑顔が絶えないナナっち、泣き虫のナナりんなど、個性豊かなキャラクターが登場します。アニメ版では、ナナたちが7人に分裂したことは秘密にされていますが、漫画版では全員が学校に通っています。

アニメ版では、ナナたちがプリズムの力で空を飛んだり、怪力を発揮したりするシーンも描かれています。正体がバレないように「受験戦隊ナナレンジャー」というヒーローに扮して活躍します。アニメ版は中盤からシリアスな展開も見られます。万年桜の丘というキー・プレイスも登場します。

主な登場人物

鈴木ナナ: 主人公。7人に分裂してしまいます。
ナナっぺ: 怒りのナナ。熱血漢タイプです。
ナナっち: 笑顔のナナ。明るく前向きです。
ナナりん: 涙のナナ。感受性豊かです。
ナナっこ: 幸運のナナ。のんびり屋です。
ナナさま: 知恵のナナ。冷静沈着です。
ナナぽん: 霊感のナナ。色っぽい雰囲気です。
黒ナナ: アニメ版に登場する8人目のナナ。オリジナルのネガティブな面が具現化した姿です。
白ナナ: 漫画版に登場する8人目のナナ。
鈴木六造: ナナのおじいさん。発明家です。
神近優一: ナナの憧れの存在。勉強好きで写真が趣味です。
小野寺瞳: ナナの親友。ナナが7人に分裂したことを知っています。

テレビアニメ

スタッフ

原作・監督・シリーズ構成: 今川泰宏
キャラクター原案: 吉崎観音
アニメーション制作: A・C・G・T

主題歌

オープニングテーマ: 「Success,success」歌 - nana×nana
エンディングテーマ: 「Birdie,birdie」歌 - 水樹奈々

その他

アニメには、今川自身が「ヒゲの男」として登場しています。
* 吉崎観音の代表作『ケロロ軍曹』では、本作のパロディが登場します。

『七人のナナ』は、個性的なキャラクターと、受験や恋といった普遍的なテーマを扱った、楽しくも感動的な作品です。

もう一度検索