三位一体のエリザベト

三位一体のエリザベト：信仰に生きた生涯

三位一体のエリザベト（1880年7月18日 - 1906年11月9日）は、フランスのカルメル会修道女であり、カトリック教会の聖人として知られています。本名はエリザベート・カテー。

生涯

エリザベトは、ブルゴーニュ地方の敬虔なカトリック家庭に生まれました。父親は軍人であり、一家はその後ディジョンに移住。幼い頃に父親を亡くし、妹とともに母親の手で育てられました。

10代の頃からカルメル会に憧れを抱き始めましたが、母親の説得を受け、21歳まで世俗での生活を送ります。ダンスや勉学に励み、特にピアノの才能を開花させ、コンクールで優勝するほどの腕前となりました。しかし、世俗的な生活を送る中でも、神への信頼を深めていきました。

21歳の誕生日を迎えると、エリザベトはディジョンにあるカルメル会の修道院に入会し、「三位一体のエリザベト」という修道名を授けられます。修道生活を送る中で、修道名の由来である三位一体の神秘に対する信仰をいっそう強くしていきました。

25歳を過ぎた頃、当時不治の病であったアジソン病に罹患し、余命いくばもないことを悟ります。1906年、26歳という若さで死去。彼女が生前に作成した「三位一体なる神へ祈り」は、世界中に広まり、多くの人々に唱えられるようになりました。

1984年11月25日、ヨハネ・パウロ2世によって列福。さらに2016年10月17日、フランシスコによって列聖されました。

主な著作・関連書籍

『あかつきより神を求めて』 ドン・ボスコ社発行
『いのちの泉へ』 同上 ISBN 4886260284
『三位一体のエリザベト 神は私のうちに 私は神のうちに』 菊池多喜子著、同上 ISBN 4886264174
『追憶 三位一体のスール・エリザベト伝』 同上

三位一体のエリザベトは、短い生涯の中で神との深い交わりを追求し、その信仰の証を多くの人々に分かち合いました。彼女の生き方と祈りは、現代においても私たちに深い感銘を与え、信仰の道を歩む上での導きとなっています。

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