三好始

三好 始（みよし はじめ）

三好始は、1916年1月10日に香川県綾歌郡に生まれた昭和期の教育者および政治家です。彼は香川県の地方教育界で重要な役割を果たし、また参議院議員としても在籍しました。彼の経歴は教育と政治に跨る多面性を持ち、その生涯を通じて地域社会や教育改革に貢献しました。

経歴の概略

三好は父の三好亀太郎のもとで育ち、1933年に香川県立木田農林学校を卒業しました。この学校は後に香川県立木田農業高等学校と改称され、最終的には廃校となる運命を辿りました。その後、彼は1938年に香川県立青年学校教員養成所を修了します。1943年には高等試験行政科に合格し、行政の専門知識を身につけました。

彼の職歴は、香川県立飯山農業学校の教諭としてスタートし、その後も香川農業学校や香川青年師範学校で教官を務めるなど、地域の教育界で貢献しました。このように教育の世界で活躍していた彼ですが、政治家としての道も歩み始めます。

政治活動

1947年、三好は第1回参議院議員通常選挙に香川県地方区から国民協同党の公認で出馬し、見事当選を果たしました。この選挙では国民協同党の政務調査会副会長や国民民主党政務調査会副会長、さらには改進党の参議院議員会副会長としても活動し、参議院経済安定委員長を務めました。彼は政治の場において農村問題や経済政策に関心を持っていたことが、彼の活動に反映されています。

しかし、1953年に行われた第3回通常選挙には再出馬しましたが、結果は期待に応えられず落選に終わりました。この落選後も彼は農村問題研究所の所長を務め、教育や地域振興に熱意を持って取り組み続けました。

勲章と著書

三好は1986年に春の叙勲で勲三等旭日中綬章を受章しました。この栄誉は彼の地域社会への貢献を認められた結果です。また、教育者としての経験を基に、2003年には『本当の力がつく自主学習のすすめ 体験的学習論』という書籍を刊行しています。彼の著作は、体験を重視した学習論を提唱しており、後世の教育実践にも寄与しています。

結論

三好始の人生は、教育者としての情熱と政治家としての責任感が融合したものでした。彼は地域社会の発展に尽力し、教育改革の推進者としても重要な位置を占めていました。その功績は、今日でも多くの人々に評価されていることからも明らかです。

もう一度検索