三宅儀

三宅 儀の生涯と業績

生い立ち

三宅儀（みやけ ただし）は、1902年10月29日に岡山県の高梁市で誕生しました。幼少期から学業に励み、1915年に旧制岡山県立高梁中学に進学しました。この学校は今の岡山県立高梁高校にあたります。彼の教育生活は、後に上司となる井上硬にも深い影響を受けるものでした。高梁中学を1920年に卒業後、彼は旧制第六高等学校へ進み、1923年には京都帝国大学医学部に進学し、内分泌科を専攻しました。1927年に卒業し、医学の道を歩み始めます。

医学研究者としての活動

三宅は卒業後、内科学第一講座に入局し、内分泌学や気管支喘息の研究に励みました。1929年には大学院に進学しますが、すぐに中退し、京大病院で助手として経験を積むこととなります。彼の才能は早くから認められ、1933年には講師に昇進。1940年には助教授に就任し、その直後、満州国へ出張。佳木斯医科大学で講師として教鞭を執りますが、戦局の悪化に伴い、1944年には一時的に京大を退職し、海軍技師として活動しました。

彼の戦後の復帰は驚くべきもので、1947年に京大に復職。次第に席を転任し、1952年には岐阜県立医科大学の教授に就任します。そこで彼は、欧米の進んだホルモン測定技術を日本に取り入れ、急速に発展する内分泌学の分野で大きな影響力を誇りました。さらに、1958年には糖尿病学会の設立に貢献し、糖尿病に関する知識を広め始めます。

内分泌学の第一人者として

三宅は、内分泌学の第一人者としての地位を確立し、1963年に京都大学医学部附属病院の病院長に就任しました。彼は旧制高梁中学出身者として、京大病院長に就任したのは印象的です。彼の生涯において、日本医師会医学賞を受賞するなど多くの栄誉を一身に受け、内分泌学界の発展にも寄与しました。1965年には両職を退任し、1967年に国立京都病院の病院長となります。1973年まで同職にあり、勲二等旭日重光章も受賞しました。

三宅賞の創設

1974年、三宅は京都大学より名誉教授の称号を授与されました。また1981年には、日本甲状腺学会により彼の貢献を称えて三宅賞が設立されます。この賞は、甲状腺分野において顕著な功績を残した者に贈られるものです。

晩年と死去

三宅は1993年5月18日に90歳で死去しました。彼の死は多くの人々にとって大きな損失となりましたが、その業績は今もなお日本の内分泌学に生き続けています。

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主な著書

• - 『内分泌学第1』（共著者：山本清、1963年、朝倉書店）
• - 『内分泌学第2』（共著者：山本清、1963年、朝倉書店）

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