三宮ターミナルホテル

三宮ターミナルホテルの歴史と特徴

三宮ターミナルホテルは、1981年3月に開業した宿泊施設で、兵庫県神戸市中央区の三宮ターミナルビル内に位置していました。このホテルは、多くの交通路と接続し、アクセスの良さから観光客やビジネスマンに重宝されていました。特に、JR三ノ宮駅に直結していることから、交通の利便性は非常に高く、多くの宿泊客が訪れました。

1995年には、阪神・淡路大震災後の改装を行い、設備やインフラの見直しを図りました。その後の運営は順調に行われ、多くの宿泊者に支持され続けました。しかし、ホテルの存在は、2000年代に入り徐々に変わりつつありました。特に90年代には、全国のJRホテルグループが「ホテルグランヴィア○○」と名を変えていく中、三宮ターミナルホテルは、従来の「○○ターミナルホテル」という名称のまま営業を続けていたのが特徴的です。この点では、全国で唯一の存在でした。

周囲の環境も魅力的で、三宮ターミナルビル内には、ショッピング施設として有名な「三宮オーパ」があり、地下街「さんちか」を通じてそごう神戸店や三宮センター街ともつながっています。また、同じく歩道橋を使えば「ミント神戸」へもアクセス可能で、周辺には神戸マルイなどの商業施設も充実していました。これにより、宿泊客は周辺の多様なショップや飲食店を自由に楽しむことができたのです。

しかし、三宮ターミナルホテルは、耐震改修促進法の改正に伴って行われた耐震診断により、建物の耐震性能が不足していることが判明し、2017年12月31日をもって営業を終了しました。この閉業は、三宮ターミナルビルの閉館に先立つ形で行われました。その後、三宮ターミナルビル自体は、2018年3月に閉館し、2019年に解体工事を開始する運びとなりました。

閉業後、ホテルとしての役割を果たすことはありませんが、その歴史と地域における存在感によって、多くの人々に思い出され続けていることでしょう。三宮ターミナルホテルは、その名の通り、交通の中心としての位置を生かしながら、神戸の街を訪れる人々にとって大切な拠点であり続けました。

このように、三宮ターミナルホテルは、多くの宿泊客に愛された場所であったと共に、地域の発展にも寄与してきました。利便性の高い立地や充実した周辺環境を背負いながら、長い間地域に根付いていたこのホテルの存在は、今もなお多くの人々の記憶に残っていることでしょう。

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