三島車両所

三島車両所の概要

三島車両所は、静岡県三島市にある東海旅客鉄道（JR東海）新幹線の車両基地です。主に東海道・山陽新幹線で使用される車両の仕業検査や臨時検査を行っており、JR東海の新幹線鉄道事業本部の管轄下にあります。この施設は三島駅の近くに位置し、立地を生かして、朝や夕方のラッシュ時には多くの列車の発着が行われています。特に、三島駅6時17分発のこだま800号東京行きと、東京22時48分発のこだま815号三島行きは、同区間の始発および最終列車として重要な役割を果たしています。

所属車両

三島車両所には特定の所属車両は存在しませんが、N700A系やN700S系の車両が主に夜間に留置されています。これらの最新型新幹線車両は、快適な移動手段を提供し、利用者にとって欠かせない存在となっています。

歴史的背景

三島車両所の設立は、東海道新幹線の開業に際しての輸送計画から始まりました。当初、東京から熱海間の輸送量が多く、この区間を担当する列車の運行が計画されていましたが、熱海駅には電留線を設置するスペースが不足しているため、静岡まで回送していました。しかし、回送距離が長く、静岡の地価の高さなどから、三島に電留線を設けることが決定されました。

第1期工事では、電留線3線、整備線（仕業検査線）2線、折り返し線1線、引き上げ線1線、乗務員宿舎などが新設されました。具体的には、1965年9月21日に下り線の移設工事が行われ、1966年7月に工事が完了した後、東京運転所三島派出所が発足しました。最初の頃は仕業検査は行われていませんでしたが、その後、新幹線の利用者数の増加に伴い、車両基地の規模拡大が求められるようになりました。

設備と機能

車両基地の設備としては、現業事務所、検修線（検修庫）、着発線2線、電留線12線、仕業検査線3線、折返線1線が設置されています。特に着発線や電留線は、効率的に列車を管理するために重要な役割を果たしています。

また、保線所が三島駅とは異なる位置に設置され、電力所や信号通信所が併設されています。これにより、新幹線の安全でスムーズな運行を支える体制が整っています。住所は静岡県三島市大宮町3丁目21−21に位置しており、地理的にも戦略的なポイントとなっています。

このように、三島車両所は新幹線運行の中心的な役割を担っており、旅客輸送の円滑な実施に寄与しています。今後もさらなる発展が期待される重要な施設です。

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