三式地雷

三式地雷について

三式地雷（さんしきじらい）は、第二次世界大戦中に日本帝国陸軍が使用した特殊な地雷です。この地雷は、連合国軍が金属検知器を使って地雷を発見し、除去するテクニックに対抗するために開発された非金属製の地雷となります。陶器製であることから、下手に探知されることなく、戦場での使用が可能でした。

構造と特徴

三式地雷は、一般的な素焼きの陶器を使用しており、その直径は約27cm、重さは約3kgです。陶器の容器の上部にはゴム製の被帽が取り付けられており、内部には信管が格納されています。この信管によって起爆する仕組みとなっています。また、爆薬の量は3kgで、かなりの破壊力を持っていました。

大戦中盤にこれらの地雷は大規模に製造され、その数は昭和19年度に340,000個、昭和20年度に25,000個、合計で365,000個にも及びます。このような大量生産により、戦場での地雷の使用頻度は増加しました。

類型とその用途

大戦末期になると、三式地雷に類する木製の地雷も同様に使用されるようになります。この木製の地雷は、陶器製のものと同じ信管を用いているため、実質的に同様の機能を持っていました。陶器の地雷は「甲型」と呼ばれる一方で、木製の地雷は「乙型」として区別されました。これにより、日本軍は敵に対して多様な地雷攻撃を行うことができました。

歴史的背景

三式地雷の開発は、主に太平洋戦争の激化に伴うものであり、連合国軍の最新技術への対抗策として位置付けられました。その際、物資の不足という厳しい状況下で、安価に入手できる陶器を利用した点が特色です。これにより、日本軍は資源の乏しい状態でも効果的な防御手段を展開することができたのです。

参考文献と関連項目

三式地雷の詳細については、アジア歴史資料センターにて保管されている「月別兵器生産状況調査表 昭和１６～２０年 生産状況調査表綴（４）」を参照することが推奨されています。この資料は、その製造状況や具体的な数値に関する貴重な情報源となっています。

また、関連する項目としては、「大日本帝国陸軍兵器一覧」があります。ここで多種多様な兵器の中から、三式地雷を含む日本軍の兵器について詳細に学ぶことができます。

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