三方石観世音

三方石観音の紹介

三方石観音（さんぽういしかんのん）は、福井県三方上中郡若狭町に位置する曹洞宗の観音堂です。この観音堂には、山号として「大悲山」が名付けられ、本尊には花崗岩の表面に巧みに彫られた磨崖仏、聖観世音菩薩が安置されています。さらに、北陸三十三ヵ所観音霊場の第7番札所としても知られており、若狭観音霊場の特番札所でもあります。

秘仏と開帳

三方石観音は秘仏として古くから尊重されており、その開帳は33年に一度行われる特別な機会となっています。2026年の10月には、次回の開帳が予定されており、参拝者たちはその機会を心待ちにしています。

由来

三方石観音の由来については、弘法大師が若狭地方で布教活動を行っていた際のエピソードが伝わっています。彼は三方五湖を見下ろす雲谷山の山麓にある花崗岩に、一晩で観音像を彫り上げようと試みました。しかし、雌鳩が鳴いた音を聞きつけた彼は、完成する前に山を下りざるを得なくなり、その結果、右手首が未完成のまま残りました。この逸話から、この観音像は「片手観音」とも称されています。

ご利益と参拝者の体験

三方石観音は、手足に関する病に特にご利益があるとされていて、多くの参拝者が訪れています。御手足堂では、参拝者が「御手足型」と名付けられた木製の手や足を借りて参拝することができ、それが多くの癒しをもたらしてきました。治癒の後には、借りた御手足型が返却され、参拝者から奉納される木製の型が積まれていく光景も見られます。

霊水とアクセス

また、この観音堂では、平成18年3月に「ふくいのおいしい水」にも認定された「三方石観音の霊水」が湧き出ており、周辺の雲谷山の登山口としても知られています。訪れる人々は、精神的な癒しだけでなく、自然の恵みを享受することもできます。

所在地と交通アクセス

三方石観音は、福井県若狭町三方に位置しています。アクセス方法は、JR西日本小浜線の三方駅から徒歩約5分の距離で、国道27号の石観音交差点からも近く、若狭梅街道三方からは約1kmの位置にあります。周辺には美しい三方五湖が広がり、訪れた際には自然の良さも堪能できることでしょう。

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