三木明博

三木 明博：日本の実業家と報道の先駆者

三木 明博（みき あきひろ、1947年7月15日生まれ）は、日本の実業家であり、文化放送の顧問として知られています。彼は同社の代表取締役社長および会長としても広く認識されています。出身地は東京都で、彼のキャリアの多くはこの地で築かれました。

学歴と初期の経歴

三木は東京都立町田高等学校を卒業後、早稲田大学の第一法学部に進学しました。1970年に文化放送に入社し、報道部門に配属されました。そこで彼は報道記者としてのキャリアをスタートさせ、同期には著名な大野勢太郎がいました。彼の報道活動はここから始まり、後の制作部門や営業部門への異動によって、多岐にわたる経験を積むこととなります。

主な番組にも大きく関わった三木は、「伊東四朗のあっぱれ土曜ワイド」や「小倉智昭のとことん気になる11時」などの人気番組の立ち上げに大きく寄与しました。1992年には番組制作グループの担当部長に昇進し、1993年1月には編成局長としての役割を果たしました。

役員としての経歴

彼のキャリアはさらに進展し、1996年には役員待遇の放送事業本部編成担当局長として就任。また、1997年には生活情報局長に就任し、1999年にはJCM（セントラルミュージック）の代表取締役に選任されました。2000年にはJCM社長を兼任し、取締役編成局長や営業局長などの役職を経て、2004年には常務取締役に昇進。

2007年にはついに文化放送の代表取締役社長に任命され、その後も様々な役職を歴任しました。2009年にはフジ・メディア・ホールディングスの社外取締役になり、2017年6月には代表取締役会長に就任。最終的に2019年6月には顧問として、会社を支え続けています。

伝説的なエピソード

三木のキャリアの中で特に注目される出来事は、彼が文化放送に入社した年の11月25日に発生した「三島事件」に関与したことです。この事件では、作家の三島由紀夫が東京都新宿区の陸上自衛隊駐屯地に立てこもり、演説を行いました。その時、三木は現場に急行し、マイクを木の枝に括り付けることで、飛び交う罵声やヘリコプターの騒音にかかわらず三島の演説を見事に録音することに成功しました。この録音は文化放送だけが持つ独占的なもので、三木の行動は報道界での伝説となりました。

また、友人である俳優の佐藤B作が方言の影響で役を演じるのに苦労していた際、三木が台詞を読むのを録音し、そのテープを使って練習するというエピソードもあります。これらの経験は三木の人間的な魅力と、報道や制作に対する情熱を如実に物語っています。

結論

三木明博は、日本のメディア業界において重要な役割を果たし続けている実業家です。彼の経歴には数多くの実績があり、特に三島事件での活躍は、彼自身の名声を高める要因となりました。今後も彼の知見と経験は、文化放送のみならず、広くメディア界に影響を与え続けることでしょう。

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