三枝のホントにホント

『三枝のホントにホント』は、1981年4月14日から同年7月28日まで、東京12チャンネル（現在のテレビ東京）で毎週火曜19時00分から19時54分に放送されていたクイズ番組です。この番組は、一見するとよく知られているように思える事柄の中に隠された意外な真実をテーマにしていました。

番組の基本的な構成は、4人の「ホントさん」と呼ばれる出演者が、それぞれが提示された事柄について回答するというものでした。これらの回答の中には、真実が含まれている一方で、偽りの情報も含まれていました。解答者として参加する4組のチームは、どの「ホントさん」が真実を語っているかを推理し、当てることを目指しました。

この番組は、NHK総合テレビで1981年3月まで放送されていた『ゲーム ホントにホント?』という番組を、東京12チャンネルに移植したものでした。この移行は、両番組の構成作家である塚田茂が、NHK版の終了通知を受けた後、他の放送局に企画を持ち込んだことで実現しました。内容自体はNHK版を踏襲しつつも、民放向けにアレンジが加えられており、解答者チームは正解に応じてポイントを獲得し、1ポイントにつき1万円の賞金を手にすることができました。さらに、最も多くのポイントを獲得したチームには、海外旅行が当たる可能性があるパネルゲームへの挑戦権が与えられました。

番組の収録は、TBSのHスタジオで行われていました。出演者には、司会として桂三枝（後の6代目桂文枝）と相原友子がいました。また、「ホントさん」として佐々木功（後のささきいさお）、斉藤とも子と松岡きっこの二人が隔週で出演し、牟田悌三らが名を連ねました。番組制作には、東通が制作協力として参加し、東京12チャンネルとスタッフ東京が製作を担当しました。

この番組は、クイズ形式でありながら、参加者が真実を見抜く力を試されるという点で、視聴者にとっても知的な楽しみを提供するものでした。また、民放ならではの賞金や海外旅行といった要素が、番組にエンターテインメント性を加えていました。

『三枝のホントにホント』は、その放送期間こそ短いものでしたが、類似した番組として、NHKで放送されていた『ゲーム ホントにホント?』の他にも、『クイズ日本人の質問』、そして他局からテレビ東京に移植された『最高!ブギウギナイト』、さらに桂三枝が司会を務め、他局番組から企画が派生した『クイズ!年の差なんて』などが挙げられます。これらの番組との関連性からも、当時のテレビ番組制作における一つの流れや、番組企画の展開を理解する上で、重要な事例と言えるでしょう。特に『最高!ブギウギナイト』は、番組の移植元と移植先、さらに制作会社が同じという点で、特筆されるべきでしょう。

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