三橋泰介

三橋 泰介（みつはし たいすけ）

スピーチコンサルタント、フリーアナウンサー、そして実業家として知られる三橋泰介氏は、1976年2月5日に東京都町田市で生まれました。学習院大学法学部を卒業後、三越百貨店に入社し、銀座店で靴売り場を担当していましたが、店内放送業務に携わったことから「話す」ことの魅力に開眼。わずか1年で百貨店を退職し、言葉の世界へと転じます。

フリーアナウンサーとして経験を積んだ後、2000年に岩手朝日テレビ（IAT）へ入社。主に夏の高校野球岩手大会の実況などを担当し、地域に根差した放送に携わりました。この頃の経験が、後のキャリアに繋がる重要な基盤となります。IATを2005年2月末に退社した後、同年3月には東北放送（TBC）へ移籍。東北地方を拠点に、さらに活躍の場を広げました。

TBC在籍時には、東北楽天ゴールデンイーグルスのプロ野球中継や、仙台89ERSのバスケットボール中継など、スポーツ実況を中心に数多くの番組を担当。その実力は高く評価され、2002年に創設されたANNアナウンサー賞では、初年度のスポーツ実況部門で大賞を受賞しました。この受賞は、後に独立する際、「全国一位アナウンサー」というキャッチコピーを用いる根拠となりました。

東北放送での主な担当番組は以下の通りです。

テレビ
ウォッチン!みやぎ（月曜・火曜MC、スポーツコーナー）
TBC Exciting Ballpark
総力報道!THE NEWS TBC（スポーツコーナー）
仙台国際ハーフマラソン大会
全国高校駅伝山形県大会（TUY制作）
サンドのぼんやり〜ぬTV（ナレーション）
ネモミからのEメール（ナレーション）
ラジオ
しゃべりて
COLORS
アスリート・ラジオ
火曜日から金曜日の夜9時から10時までTBCアナウンサーが生で喋ってます。略して「カマス」（金曜）
TBCイーグルスナイター＆イーグルスベースボール

2010年3月に東北放送を退社してからは、株式会社スピーチジャパン（旧・ビジネスSP）を設立し、実業家としての道を歩み始めます。アナウンサーとしての経験で培ったコミュニケーションスキルを活かし、スピーチコンサルタントとして講演活動や指導を行うようになりました。同時に、フリーアナウンサーとしての活動も継続しており、現在もスポーツ中継などで精力的にマイクを握っています。

現在の主な担当番組としては、スカイ・Aのプロ野球中継やWOWOWのNBAバスケットボール中継などがあります。また、ゲーム「プロ野球スピリッツ」シリーズでは長年実況アナウンサーとして声の出演を務めており、ゲームユーザーにもその声は広く知られています。

プライベートでは既婚であり、身長187cm、AB型という人物です。ユニークなエピソードもいくつか知られています。高校時代に親族の遺産相続に関連して、十代にして長者番付に名前が載ったことがあるものの、相続税によって手元には一切残らなかったと語っています。また、TBC時代のラジオ番組では、共演者から「町田のボンボン」といじられる一面もありました。スポーツ実況においては、TBCラジオの楽天戦中継で、楽天球団創設から5年間実況したアナウンサーの中で唯一勝ち越しを記録するなど、データに基づいた興味深い側面も持ち合わせています。

多方面での活躍に加え、話し方に関する著書も多数出版しており、『話術！虎の穴』、『どんな相手ともラクに話せる話し方の裏ワザ』など、その内容は話し方やコミュニケーションの技術に焦点を当てています。長年のアナウンサー経験と、実業家としての視点を併せ持ち、言葉を操るプロフェッショナルとして、その活動の幅を広げ続けています。

著書

『話術！虎の穴 現役アナウンサーが明かしたトークのネタ帖』（源）
『音速成功』（エベイユ）
『どんな相手ともラクに話せる話し方の裏ワザ』（青春出版社）
『3秒で盛り上げて30分以上話が弾む会話術』（徳間書店）
* 『話ベタはスポーツ新聞を読みなさい！』（双葉社、秋竹朋子と共著）

このように、三橋泰介氏は、アナウンサーとして培った確かな技術と、独立後に切り拓いたビジネスの手腕を融合させ、多岐にわたるフィールドで影響力を持つ存在です。

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