三者連続三球三振を記録した日本プロ野球投手一覧

日本プロ野球の三者連続三球三振に関する記録

日本プロ野球（NPB）における三者連続三球三振は、1イニング内に3人の打者を連続して3球のストライクで仕留める、極めて稀有な記録です。このような投球を行った投手の一覧をまとめたものが、「三者連続三球三振を記録した日本プロ野球投手一覧」です。この記録は、英語で「immaculate inning」とも呼ばれ、メジャーリーグベースボール（MLB）においても珍しい事例として知られています。

2024年7月12日現在、日本プロ野球でこの記録を達成した投手はわずか20人、合計22回にとどまります。これは完全試合の達成者数（16人）に近い数字であり、いかにこの記録が難易度の高いものであるかを示しています。特に注目すべきは、2回この記録を達成した選手が梶本隆夫とリバン・モイネロの2人だけである点です。また、2014年に同じ選手が同じシーズン内に複数回達成したのが初めての事例として記憶されています。

野球の戦略と歴史

日本のプロ野球界では、特定のカウントからストライクを投げることが避けられる傾向がありました。この背景には、1980年代の多くの投手が0-2のカウントでヒットを許した場合、ペナルティが科されるという厳しいルールが影響しています。特に、江川卓選手はその時代にセントラル・リーグで三年連続最多奪三振の記録を持つほどの投手でしたが、カウント0-2から無理にストライクを投げることを忌避していました。結果として、1980年代にはこの記録の達成者はゼロでした。

2018年5月16日、福岡ソフトバンクホークスに所属するリバン・モイネロがこの記録を達成したことで、NPBの歴史に新たなページが刻まれました。2023年現在、他のチームでは達成者が存在する中、埼玉西武ライオンズが唯一未達成のチームとなっています。

希少価値のある記録

宇佐美徹也氏は1993年に出版された著書で、この記録について「ほとんどが下位打線相手に作られたもので、クリーンアップを相手にしたのが一つもないのが内容的に物足りない」と述べています。この意見が示すように、過去の多くの記録は主に打線の強さがあまり求められない場面での達成が多かったというのは興味深い点です。ところが、2017年には東北楽天ゴールデンイーグルスの松井裕樹投手が3-5番の強打者から三者連続三球三振を奪い、クリーンアップ対策の重要性を示しました。

最近の進展と多様性

2024年3月7日には京セラドーム大阪で行われた侍ジャパンシリーズにおいて、隅田知一郎投手が三者連続三球三振を達成しました。このように、時代の流れとともに選手たちの投球技術も向上しており、今後さらなる記録更新が期待されます。

このような三者連続三球三振の記録は、投手にとって非常に価値のある偉業です。それは単にストライクを投げるだけでなく、打者の心理を読み、状況を巧みに操ることが求められます。日本プロ野球はその中で、これらの達成者たちの業績を讃えつつ、未来の可能性を広げています。

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