三菱重工業神戸造船所

三菱重工業神戸造船所について

三菱重工業神戸造船所は、兵庫県神戸市に位置する三菱重工業の主要な造船工場の一つで、その正式な名称は「三菱重工業株式会社神戸造船所」です。通称「神船」とも呼ばれ、1905年に設立されて以来、造船業界での重要な役割を果たしています。

設立の歴史

この造船所は、明治38年に創業し、以来百年以上にわたり、コンテナ船や潜水艦、深海潜水調査船など、高度な技術を要する船舶の建造を行ってきました。この工場は、神戸市兵庫区に位置し、二見工場（兵庫県明石市）や三菱神戸病院とともに、その機能を果たしています。

特殊な製品とサービス

特に目を引くのは、同所が潜水艦の建造に特化している点です。2012年に商船建造から撤退した後、神戸造船所は潜水艦建造に特化する方向で再編成されました。年間の生産高は約2,700億円にも及び、原子力関連の製品が主力を占めています。

施設の特徴

造船所内には、国指定の史跡「和田岬砲台」が存在し、歴史的な価値も高い場所となっています。この砲台は勝海舟が設計し、1864年に完成したものの、実戦には使用されずに今日まで残っています。一般には公開されていないため、訪れる際には事前の予約が必要です。

従業員と規模

三菱重工業神戸造船所には約4,430名の従業員が働いています。敷地面積は117ヘクタールにわたり、これは甲子園球場のおおよそ30倍の広さです。この広大な敷地において、同所は様々な産業機械、原子力発電プラント、車両、そして宇宙機器などを製造しています。

主な製品

ここでは、以下のような多くの重要な製品が製造されています：

• - 船舶：潜水艦、クルーズ客船、コンテナ船
• - 機械：ディーゼル機関、大型建設機械
• - 原子力プラント：加圧水型原子力発電プラント
• - 宇宙関連機器：国際宇宙ステーション日本実験モジュール

アクセスと関連施設

神戸造船所へのアクセスは便利で、JR西日本の和田岬駅から徒歩で簡単に訪れることができます。また、明石市にある二見工場も車で短時間内で行くことができます。周辺には三菱電機や他の重要な企業が並び、兵庫県の工業地帯として栄えています。

このように、三菱重工業神戸造船所は、歴史、技術、さらに戦略的な産業拠点としての側面を持つ重要な施設といえるでしょう。

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