三菱重工業長崎造船所史料館

三菱重工業長崎造船所史料館

三菱重工業長崎造船所史料館は、長崎県長崎市の飽の浦町に位置し、三菱重工業の長崎造船所内にある企業博物館です。この博物館は、三菱重工業の歴史の発祥地として、日本の産業の近代化に多大な貢献を果たした同造船所の過去を振り返ることができる貴重な場所です。

歴史的背景

もともとこの施設は1898年に鋳物、特にエンジン用の木製鋳型を製造する工場としてスタートしました。1982年に新しい鋳型工場が完成した後、1985年に史料館として正式に開館しました。館内には、被爆建造物としての重要性もあり、「三菱長崎造船所 旧木型工場」として、明治時代の産業革命を象徴する遺産の一つとして世界遺産に登録されています。

開館情報

博物館は2015年6月から開館時間が9時から16時30分に変更され、大人800円、小中学生は400円（要予約）で利用できます。また、長崎駅からの送迎シャトルバスが毎日運行されており、横断的なアクセスが便利です。休館日は毎月の第2土曜日と特定の年末年始の日程となっています。

主な展示内容

館内には様々な収蔵品があり、その中でも特に注目すべきいくつかのコーナーがあります。以下にその代表的な展示を紹介します。

岩崎家コーナー

このコーナーでは、岩崎弥太郎や彼の家族に関連する書簡が展示されており、三菱の創業に関する貴重な資料を提供しています。また、泳気鐘や日本最古の工作機械など、産業技術の歴史を物語る展示も豊富です。

戦艦武蔵コーナー

戦艦武蔵に関連したコーナーでは、建造日誌や鋲締機など、実際に使用された道具や資料が展示されています。武蔵の建造に関する詳細な情報が得られる場でもあり、歴史愛好者にはたまらない内容です。

会社生活コーナー

このエリアでは、1871年の工部省長崎造船所の就業規則や昭和初期の勤続表彰記章など、当時の従業員の生活や文化を理解する手助けとなる資料が揃っています。

発電プラントコーナー

発電プラントに関連した展示もあり、特に日本初の船舶用ガスタービンや航空魚雷のモデルなど、近代の技術に関する貴重な資料が充実しています。これにより、長崎造船所の革新的な技術の歩みを知ることができます。

まとめ

三菱重工業長崎造船所史料館は、長崎の歴史や技術革新を今に伝える重要な場所であり、訪れることで日本の近代産業の成り立ちや発展を深く感じることができます。多彩な展示に加え、各種の歴史資料を通して、訪問者に新たな発見と知見を提供することが、この博物館の大きな魅力なのです。

もう一度検索