上を向いて歩こう!
『上を向いて歩こう!』は、
1994年4月11日から
6月27日までフジテレビの「月9」枠で放送された
テレビドラマで、全12話で構成されています。この作品は、ジャパンテレビに配属された新入社員の細井千晶と元野球選手の鮫島徹の対立を中心に描かれるコメディです。
主なキャスト
- - 細井千晶(西田ひかる): テレビ局に新入社員として入社する少女。ほんの少し体型を気にしており、理想とは異なる報道局に配属され、内心の葛藤を抱えています。彼女は周囲の騒乱に巻き込まれながらも、自身の成長を目指します。
- - 鮫島徹(舘ひろし): 元野球選手で、数々の受賞歴を持つエースピッチャー。しかし、現在はフリーエージェントとして他チームからの声がかからず、無名の状態で浪人生活を送っています。彼もまた、父親としての顔を持ち、娘の瞳に仕送りをし続けています。
- - 木下涼(石田ゆり子): 千晶の友人であり、椿の恋人。冷静な性格で、仕事を一生懸命こなす彼女は、千晶の良き相談相手となります。
- - 椿雄司(高橋克典): 千晶の同僚で、酒癖の悪さから酔うと暴露される一面を持っています。彼に恋心を抱く千晶の姿が描かれます。
- - 伊藤瞳(ともさかりえ): 鮫島の娘。彼女は一見大人びているものの、千晶の実家に居座る穏やかな性格の女の子です。父の背番号に由来する名前を持つ彼女は、物語の中でも重要な役割を果たします。
作品のテーマとストーリー
このドラマは、報道局という厳しい環境に飛び込んだ若者たちの成長と、人間関係の捉え方を中心に描かれています。細井千晶は、理想の職種とは異なる報道局で、さまざまな出来事に対処しながら、自己の職業観や人間関係を再考していく姿が表現されています。
一方、鮫島徹は成功した元アスリートとしてのプライドと、現在の不遇な立場との間で葛藤を抱えています。彼と千晶の間には、互いに理解し合い、支え合う関係が形成されていきます。その中で、周囲の人々や出来事が大きく彼らの人生に影響を与えていく様子が描かれるため、コンフリクトが生まれ、観客を引き込む要素となっています。
この
テレビドラマの主題歌は、
広瀬香美による「
ドラマティックに恋して」で、感情に訴えるメロディが多くの視聴者に印象を残しました。番組制作陣は、数々の経験豊富なスタッフで構成されており、脚本家の
伴一彦が物語の骨子を形作り、視覚的な演出には石坂理江子と上川伸廣が担当しました。制作はフジテレビとイーストが協力して行われました。
このドラマは、コメディとシリアスな要素を兼ね備えた作品であり、当時の視聴者に笑いと号泣を提供しました。全体として、戦いながら成長する若者たちの姿を描くことで、多くの視聴者に共感され続けている名作となっています。