上原宏一

上原宏一：北海道ゴルフ界を彩った名プレーヤー

上原宏一（うえはら こういち、1947年11月25日 - 2009年4月10日）は、静岡県伊東市出身の元プロゴルファーです。ゴルフが盛んな伊東で育ち、東海大学工学部を中退後、1970年にプロテストに合格。1975年からは、恩師である杉本英世がコース監修を務めた札幌グリーンヒルカントリークラブに所属し、20代半ばから北海道を拠点として活動しました。

プロとしての軌跡

1977年の日本国土計画サマーズでは、2日目を終えて首位に立ち、注目を集めました。そして、1978年の産報クラシックでツアー初優勝。恩師である杉本英世からの祝福を受けました。1979年の日本オープンでは、最終日に66という好スコアをマークし、プレーオフに進出。しかし、惜しくも優勝を逃しました。

1979年オフにはスキーで右足を骨折し、1980年はシーズン中盤まで試合に出場できませんでした。同年夏の北海道オープンで優勝したものの、シード落ちを経験。しかし、1981年にはすぐにシードに返り咲きました。

日本オープン制覇とプレースタイル

上原宏一は、細身の体格ながら、正確なアイアンと堅実なプレーを持ち味としていました。1984年の日本オープンでは、嵐山CCのベントグリーンを攻略し、見事優勝を果たしました。最終日には重圧を感じながらも、粘り強いゴルフで鈴木弘一を逆転し、5年越しのタイトルを手にしました。

北海道での圧倒的な強さ

上原宏一は、北海道オープンで3連覇を含む8勝を挙げるなど、“北海道に上原あり”と称されるほど、北海道のゴルフ界で圧倒的な強さを誇りました。札幌オープンや道東オープンなど、数々の大会で優勝し、その名を刻みました。

シニアツアーでの活躍と晩年

1997年にシニア入りすると、1998年のキャッスルヒルオープン、1999年のTPCゴルフシニアで優勝。その後も安定したゴルフで常にランキング上位をキープし、2004年にはシニア後援競技のHTBシニアクラシックで優勝しました。

2009年4月10日、急性リンパ性白血病のため札幌市内の病院で逝去。61歳という若さでした。

主な優勝記録

1977年 - 北海道オープン
1978年 - 産報クラシック、北海道オープン
1980年 - 北海道オープン
1982年 - 北海道オープン
1984年 - 日本オープン、北海道オープン
1998年 - キャッスルヒルオープン (シニア)
1999年 - TPCゴルフシニア (シニア)
2004年 - HTBシニア (シニア)
* 2005年 - 北見オープン・シニアの部 (シニア)

上原宏一は、その卓越した技術と精神力で、北海道のゴルフ界に多大な貢献をしました。彼の功績は、これからも語り継がれていくことでしょう。

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