上方落語大全集

『上方落語大全集』は、1972年10月4日から1976年3月31日まで、サンテレビを制作局として放送された上方落語の番組です。この番組は、当時人気を博していた桂三枝（現在の六代桂文枝）が司会を務め、毎回数名の落語家が出演し、上方落語の魅力を伝えていました。

番組の構成は、司会の桂三枝が落語家を紹介し、それぞれの演者が選りすぐりの落語を披露するというものでした。落語の演目は古典落語から新作落語まで幅広く、視聴者は様々な上方落語の世界を楽しむことができました。また、司会の桂三枝の軽妙な語り口や、落語家たちの個性豊かなパフォーマンスは、多くの視聴者から支持を集めました。

番組はサンテレビの他、複数の放送局でネットされました。東京12チャンネル（現在のテレビ東京）では火曜日の12:00から12:55、近畿放送（現在のKBS京都）では水曜日の21:00から21:56、テレビ和歌山では木曜日の22:00から22:55、奈良テレビでは月曜日の20:00から20:55というスケジュールで放送されていました。

これらの放送局を通じて、関西地方だけでなく、関東地方やその他の地域でも『上方落語大全集』を楽しむことができました。この番組は、上方落語の普及に大きく貢献し、多くの人々に落語の面白さを伝えた番組として、今でもその名が語り継がれています。

『上方落語大全集』は、単なる落語番組としてだけでなく、上方落語の歴史や文化を伝える貴重な資料としての側面も持っています。当時の人気落語家の貴重な映像記録は、落語ファンにとっては垂涎の的であり、上方落語の研究においても重要な資料となっています。

番組の終了後も、その人気は衰えることなく、現在でも再放送やDVD化、配信サービスなどを通じて、多くのファンに親しまれています。また、番組に出演した落語家たちの多くは、現在も上方落語界を牽引する存在として活躍しており、そのルーツを辿ると、この『上方落語大全集』に行き着くことが少なくありません。この番組は、上方落語の魅力を広く伝えるとともに、後世の落語家たちにも大きな影響を与えた、まさに「上方落語大全集」と呼ぶにふさわしい名番組でした。

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