上条当麻

上条当麻：とある魔術の禁書目録の主人公

上条当麻は、ライトノベル『とある魔術の禁書目録』の主人公である高校1年生です。学園都市に住み、生まれつき右手に「幻想殺し」という特殊能力を持っています。アニメやドラマCD、ゲームなどでも人気キャラクターとして広く知られています。声優は阿部敦さんが担当しています。

人物像

容姿: 特徴のない平凡な容姿で、短くツンツンとした黒髪が特徴です。服装は基本的に学生服で、夏はオレンジ色のTシャツ、冬は赤系のシャツを中に着ています。白地に赤ラインのプーマのスニーカーを愛用しています。

性格: 基本的には気だるく、面倒なことは避けがちです。しかし、困っている人を放っておけない強い正義感と、お人よしな面も持ち合わせています。敵であっても、その動機を理解しようと努めるほどです。完成された主義主張はありませんが、その場その場で最善を尽くし、人との繋がりを大切にする人物です。たとえ劣勢に立たされても決して諦めず、粘り強く戦いを続けます。その優しさゆえに、時に非情さを求められる場面では周囲から窘められることもあります。

不幸体質: 上条当麻は自他共に認めるほどの不幸体質です。些細なトラブルから命に関わるような大事件まで、頻繁に巻き込まれます。インデックスは、彼の「幻想殺し」が神の加護を打ち消しているからだと推測しています。幼少期にはいじめにも遭い、学園都市に送られることになります。しかし、その不幸体質ゆえに、多くの人々を救う機会にも恵まれています。また、女性絡みのトラブルでは不思議な強運（「カミジョー属性」）を発揮することもありますが、直後に罰を受けるのがお約束となっています。恋愛経験はなく、恋愛感情にも鈍感です。

生活: 学園都市の学生寮で一人暮らしをしています（現在はインデックスとオティヌスも同居）。料理が得意で、家庭的な一面もあります。生活費は支給されていますが、インデックスや猫の食費、入院費などで家計は圧迫されています。貧乏暮らしが長いため、コミュニケーション能力を駆使して食料をかき集めることも得意です。高校に通いながら、様々な事件に巻き込まれ、解決に奔走しています。学園都市では都市伝説レベルの人物となっています。

知能: 成績は悪く、赤点や補習の常連です。外国語も苦手です。しかし、咄嗟の判断力や理解力は優れており、漫画やゲームなどのサブカルチャーに関する知識は豊富です。魔術に関しては当初無知でしたが、物語が進むにつれて知識を増やし、魔術師との戦いにも慣れていきます。

人間関係

インデックス: 物語の始まりは、ベランダに引っかかっていたインデックスとの出会いでした。以来、彼女を助けるために奔走し、同居するようになります。彼女を大切に思っており、強い信頼関係で結ばれています。しかし、記憶喪失であるため、過去の記憶に関する葛藤を抱えています。

クラスメイト: クラスメイトたちからは、「不幸の避雷針」「カミジョー属性」などと呼ばれ、茶化されることもありますが、良好な関係を築いています。

御坂美琴: 本編開始の1カ月ほど前から面識があり、彼女からは好意を抱かれていますが、当麻は全く気づいていません。信頼する仲間として、美琴を大切に思っています。

食蜂操祈: 本編開始から1年ほど前からの知り合いで、好意を抱かれていますが、記憶喪失の影響でその事実を覚えていません。

その他: イギリス清教の人間や、学園都市の様々な人物と関わり合い、多くの仲間と信頼関係を築いています。

上条当麻の能力と戦闘スタイル

上条当麻は基本的に素手の格闘で戦います。「幻想殺し」で相手の能力や魔術を打ち消し、近接戦闘に持ち込みます。身体能力は普通ですが、多くの喧嘩を経験しているため、打たれ強く体力もあります。しかし、超人的な身体能力を持つ相手には苦戦することもあります。一方通行は、上条が「前兆の感知」という潜在能力を持っていると推測しています。

幻想殺し: 上条当麻の右手に宿る能力で、触れた異能の力を打ち消すものです。超能力や魔術を問わず、効果範囲は右手首から先です。ただし、処理できる量や種類に限界があり、広範囲に及ぶ力や莫大な力は打ち消しきれないこともあります。また、異能以外の攻撃には効果がなく、回復魔術なども打ち消してしまいます。

弱点: 効果範囲が狭いこと、異能以外の攻撃には無効であること、回復魔術なども打ち消してしまうことなどが弱点です。

正体: 「幻想殺し」の正体は謎に包まれており、科学や魔術では説明できません。アレイスターは、その正体を知っており、「計画」の重要な要素としています。フィアンマは、「神聖なる右手に備わった浄化作用」と捉えています。

その他

上条当麻は、『とある科学の超電磁砲』など、他の作品にも登場しています。作者の鎌池和馬氏によると、インデックスを救える主人公像として誕生したキャラクターであり、「言葉を投げかける」ことを最大の特徴としています。

彼の「不幸体質」や「幻想殺し」の謎、そして様々な人間関係、数々の戦いを通して、上条当麻という人物の魅力が際立っています。彼の物語は、読者に大きな感動と興奮を与え続けるでしょう。

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