上板町立上板中学校

上板町立上板中学校について

上板町立上板中学校、通称「上中」は、徳島県板野郡上板町に位置する唯一の公立中学校です。この学校は、地域に深く根ざした教育の場として知られています。学校の歴史は、1947年の学制改革にさかのぼります。当時、地域には松島町、大山村、高志村の3つの中学校がそれぞれ設立され、松島中学校、大山中学校、高志中学校と名付けられました。設立当初はそれぞれの小学校の校舎を一部利用する形で授業が行われていました。

1948年から1949年にかけて、各中学校の校舎の工事が進み、次第に設備が整っていきました。1950年の町村合併に伴い、松島中は「上板町西中学校」、大山中は「上板東中学校」、高志中は「上板南中学校」と改称されます。その後、地域の教育統合が進み、1960年には3つの中学校が形式上統合されて「板野郡上板中学校」となります。ただし、新しい校舎は完成しておらず、授業は旧校舎で続けられました。

1962年には新校舎が完成し、授業がそこで行われるようになりました。この時期、上板中学校の運動部は特に活躍し、野球部は県大会で優勝を果たしました。さらに1965年には陸上部が優勝し、稲岡美千代選手が高跳びの新記録を打ち立てるなど、運動面での成果が際立っていました。学校は1970年から1972年の間、また1975年から翌年にかけて文部省から同和教育研究指定校として認められ、教育質の向上に努めました。

1980年代には体操部が四国大会で優勝し、全国大会でも上位入賞を果たしました。その後も野球部や陸上部などが数々の大会で優れた成績を収め、文化部でも吹奏楽部が数回金賞を受賞するなど、幅広い分野での活躍が見られます。また、英語弁論大会での受賞者も多く、学校全体として積極的な姿勢が表れています。

しかし近年、上板町では体育館の建て替え工事に伴う不祥事や、技術教師による問題行動などが報じられ、学校運営において課題も浮き彫りになっています。教育方針としては「知・徳・体の調和がとれた自主性・創造性に富む生徒の育成」が掲げられ、校訓には「自律・自主」、「親和・協調」、「勤労・愛好」が示されています。このように上板中学校は、地域に貢献しつつも、多様な課題に直面しながら教育活動を続けています。

歩んできた歴史や教育の成果を踏まえ、今後の上板中学校がさらに成長し続けることを期待したいです。

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