上海聯城足球倶楽部

上海聯城足球倶楽部：上海サッカー史に名を刻んだクラブ

上海聯城足球倶楽部（シャンハイれんじょう そっきゅう くらぶ、Shanghai United Football Club）は、中国・上海市を本拠地として活動していたサッカークラブです。2007年に上海申花足球倶楽部との合併により、その短い歴史に幕を閉じました。中国サッカーリーグのトップリーグである中国サッカー・スーパーリーグ（中国超級聯賽）に所属し、上海サッカー界の一角を担いました。

クラブの歴史

上海聯城足球倶楽部の歴史は、2003年に中国サッカー協会と上海市サッカー協会が共同で設立した「上海联城足球俱乐部」から始まります。当初は乙リーグに所属し、プロサッカークラブとしての第一歩を踏み出しました。

2004年には、上海中邦不動産が「珠海安平足球俱乐部」を買収し、「上海中邦足球俱乐部」として上海に移転させました。この時、浦東聯洋足球倶楽部をベースにチームが再編成され、上海サッカー界の勢力図に変化をもたらしました。

2005年は、クラブにとって大きな転換期となりました。「上海中邦足球俱乐部」は超級リーグに昇格し、その年のリーグ戦では9位という成績を収めました。同年中には、「上海联城足球俱乐部」と「上海中邦足球俱乐部」が合併し、「上海联城足球俱乐部中邦队」として新たなスタートを切りました。この合併は、上海サッカー界におけるクラブ間の競争と再編を象徴する出来事でした。

2006年、オンラインゲーム企業である「第九城市」の朱駿総裁がクラブを買収し、クラブは「上海聯城足球倶楽部」として再出発しました。この買収により、クラブの運営体制は強化され、新たなスポンサーのサポートを受けながら、超級リーグでの戦いに挑むことになりました。

しかし、クラブの歴史は長くは続きませんでした。2007年には、同じ上海を本拠地とする上海申花足球倶楽部に合併され、クラブとしての活動を終えました。

クラブ名の由来

クラブ名の「聯城」は、当時のオーナー企業であった「第九城市」に由来しています。また、マンチェスター・ユナイテッドFCのような世界的なクラブを意識して、英文名が「Shanghai United」と名付けられました。「第九城市」は、中国有数のオンラインゲーム会社であり、当時の中国におけるスポーツとエンターテイメント産業の結びつきを示す一例と言えるでしょう。

監督

上海聯城足球倶楽部の監督を務めたオスバルド・ヒメネス（Osvaldo Gimenez）は、ウルグアイ出身の人物で、ウルグアイ代表の元監督としても知られています。2006年6月に前任のルケ・カルロス（Jose Carlos De Oliveira）から監督の座を引き継ぎ、チームの指揮を執りました。

まとめ

上海聯城足球倶楽部は、短期間の活動ではありましたが、その存在は上海サッカーの歴史において重要な位置を占めています。クラブの設立、合併、買収、そして消滅という激動の歴史は、当時の中国サッカー界の変革期を反映しています。上海聯城足球倶楽部は、上海のサッカーファンにとって、記憶に残るクラブの一つとして語り継がれるでしょう。

もう一度検索