上海軌道交通

上海軌道交通は、中国の上海市を中心に展開する鉄道システムであり、一部路線は隣接する江蘇省崑山市にも乗り入れています。この鉄道網は、地下鉄、ライトレール、上海トランスラピッド（リニアモーターカー）、新交通システムなど、多岐にわたるタイプの路線で構成されています。

路線の種類

地下鉄: 1号線から4号線、7号線から18号線が該当します。これらの路線は、主に地下を走行しますが、一部地上区間も存在します。特に、3号線と5号線は大部分が地上区間です。
ライトレール: 5号線と6号線がライトレールに分類されます。かつては上海現代軌道交通股分有限公司が運営していましたが、現在は申通地鉄集団に吸収されています。
上海トランスラピッド: 磁浮線と呼ばれるリニアモーターカー路線で、上海磁浮交通発展有限公司が運営しています。
新交通システム: 浦江線が該当し、比較的新しい交通システムです。

路線の歴史と名称変更

当初、これらの路線は「上海地下鉄」として知られていましたが、地上区間の拡大に伴い、「上海軌道交通~（番号）線」と名称が変更されました。ただし、日常会話では「地铁（地下鉄）」という呼称が依然として広く使われています。

運営会社

各路線は複数の会社によって運営されています。

上海地鉄運営有限公司: 1号線から4号線、7号線から11号線を運営しています。
上海磁浮交通発展有限公司: 16号線と18号線を運営しています。
上海申凱公共交通運営管理有限公司: 浦江線を運営しています。

路線網の現状と将来

2024年9月28日現在、19路線、508駅、総延長約800kmが開通しています。現在も路線の拡張工事が進行中で、複数の新路線や延伸区間が建設中です。具体的には、2号線、12号線、13号線、18号線、19号線、20号線、21号線、22号線、23号線が建設中であり、さらなる路線網の拡大が計画されています。

運賃体系

運賃は距離制で、6kmまでは3元、それ以降は10kmごとに1元が加算されます。以前は路線ごとに運賃が設定されていましたが、2005年に現在の体系に改定されました。身長1.3m以下の児童は運賃が無料です。上海公共交通カードを利用すると、乗り換え時に割引が適用される場合があります。

企画乗車券

一日票、三日票、磁浮地鉄一票通などの企画乗車券も販売されており、観光客にも便利です。

一日票: 使用開始から24時間有効で18元。
三日票: 使用開始から72時間有効で45元。
磁浮地鉄一票通: 上海リニアの片道または往復乗車券と一日フリー乗車券がセットで、片道55元、往復85元です。

利用状況

上海軌道交通は、一日平均約1000万人が利用する、世界で2番目に利用者の多い地下鉄システムです。特に、人民広場駅は1日平均約60万人が利用する最も利用者の多い駅です。また、利用客の多い一部路線では、週末に終電時間が延長されています。

過去の事故

2011年には、10号線で信号故障による追突事故が発生し、多数の負傷者が出ました。

上海軌道交通は、上海市民にとって欠かせない交通インフラであり、今後もその発展が期待されます。

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